先日、公開した「無視できない架空請求を知る」という記事内で、9月27日に開かれた裁判についてお知らせする旨をお伝えしておりました。この裁判について、当日、東京地裁に出向き、その後の弁護士会館における記者会見に臨み、資料をいただいてきましたので、ここにご報告いたします。
架空・不当請求事件
記者会見の模様 |
~記者会見資料より~
1.これまでの経過
1. 2004年4月、原告は大阪簡易裁判所に提訴
2. 被告は東京簡易裁判所への移送を申し立て、大阪簡易裁判所がこれを認める。
3. 7月、東京簡裁は第1回口頭弁論期日に本件を東京地裁に移送決定する。
東京地裁民事第○○部○○係に継続。(以下、本訴という。)
4. 8月、原告からの取下書が提出されるも、被告において同意せず。
5. 9月、被告は後記、「反訴」を提起。
6. 9月、被告は「調査会社」に対する後記「別訴」提起。
7. 9月27日、東京地裁での最初の期日
2.本訴及び反訴の当事者
[原告](反訴被告)某出会い系サイト業者
[被告](反訴原告)20代男性、会社員
被告弁護団 18名(東京及び横浜の弁護士)
3.本訴における原告の請求の概要
1)原告の請求金額(合計143,000円と遅延損害金)
内訳
1.未払い登録料 3万円
2.規約違反罰則金 5万円
3.調査料 6万3千円
2)請求の根拠
1.03年5月、被告は携帯端末で、原告の運営する出会い系有料サイトに登録したが、登録料の支払い期限(登録日を含む5日目を言っている)を経過しても支払わない。
2.携帯電話番号などを無断変更の規約違反。
3.原告からの連絡が出来なくなったので、調査会社に依頼して費用を要した。
4.被告の対応
1)本訴に対しては、契約内容の詳細について原告に釈明を求めた。今後、原告の釈明があった段階で、その内容に応じて主張立証を行う。
2)反訴の提起(9月)
不当請求に対する慰謝料等請求(請求額110万円)
3)別訴の提起(9月)
原告が訴状で主張する「調査会社」を被告として、プライバシー侵害を理由に、損害賠償請求訴訟を提起(請求額110万円)
5.今後について
上記本訴、反訴に加え、別訴を東京地裁において「併合して審理されるよう」求めている。
なお、9月27日の口頭弁論の期日に原告は出席しなかった。次回期日は11月。
→架空・不当請求への対し方