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ゲーム雑誌ができるまで(5ページ目)

ゲーム雑誌がどうやってできるか、興味ありませんか? 2010年11月26日に新装刊するアスキー・メディアワークスの月刊ゲーム総合誌電撃ゲームズ編集長の千木良 章さんに、ゲーム雑誌がどのように作られているのか、現場のお話を伺ってみました。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

ゲーム業界ニュースガイド

取材、制作、そしてメーカーチェック

徹夜をする編集者の図

「印刷所は朝から動くので、それに間に合わせようと徹夜するんですが、メーカーさんは昼じゃないと連絡がつかない、というと僕らは寝る時間がなくなるんです」とおっしゃる千木良さん。リアリティありますね。

ガイド:ゲームをプレイする以外にも、取材がありますよね。

千木良:イベントなんかだと、イベントがある日に取材ってことになりますし、インタビューの場合は本が出る1ヶ月から3週間前ぐらいに、という感じでしょうか。

ガイド:もう一度整理すると、電撃ゲームスを例にとるとするなら、1ヶ月前くらいにゲームメーカーさんと打ち合わせなんかをして台割ができると。そこからゲームをプレイしたり取材なんかもありつつ、編集さんとライターさんが打ち合わせをしてライターさん主導でレイアウトが決まると。

千木良:後はデザイナーさんがレイアウトデザインを作ったら、それにあわせて原稿を書いて、発売2週間前ぐらいに入校、ひと通りの原稿がまず揃います。

ガイド:2週間前にひと通りの原稿ができあがると、この後の作業はどういったことが主になるんでしょう。

千木良:この後は原稿をチェックして、色校などといますが、実際の記事の形になったものに対する修正を発売1週間前ごろまでにやります。
このタイミングで、ゲーム雑誌の場合はメーカーさんのチェックも入ります。

ガイド:メーカーさんは主にどこをチェックするんですか?

千木良:1番は、発売日だったりとか、タイトル名が正規の表現になっているとかですね。後は、日本語としておかしいところはないかとか、ニュアンスというか、情報が間違った印象で伝わらないようにということもあります。

ガイド:おそらく多くの読者さんが気になっているところでもあると思うので、大変失礼な質問を率直に伺わせていただきますが、よく言う、レビューの点数に対するメーカーの圧力みたいなことってあるんですか?

千木良:もし、僕らがちょっとプレイしただけで事実と違うようなことを書いていたとすれば、それはやっぱりクレームがあって当然でしょうし、ごめんなさいなんですが、そういうこと以外では基本的には何かあったとしてもそれで点数が上下したりはしません。そもそも、ゲーム雑誌の編集者って、ゲームが好きでもなんでもない人って入ってこないと思うんですよ。そういう人間が集まって、ゲームを応援しようという中で、何も考えずにストレートにクソゲーだとかなんだっていうのは言わないし、言いたくもないんですね。それでも、どうしてもこれはあんまりだ、というものに関しては低い点数がつくこともありますが、これがうちの評価です、ということでやらせていただいています。

ガイド:はい、大変よくわかりました。

千木良:そういった諸々のチェックが終わると、ようやく発売の一週間前、インタビューをしている今日がそうですが、校了ということで編集部での全ての作業を終わってして最終的な原稿を印刷所に回します。

ガイド:ありがとうございます。最後に、新装刊する電撃ゲームスについて、伺いたいと思います。
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