ニュージーランド名物、ソーヴィニョン
フランスで有名なプイィ・フュメなどの地域に匹敵するソーヴィニョン・ブランの名産地が、ニュージーランドのマールボロ地区である。ソーヴィニョン・ブランは酸味が際立つブドウ品種で、ハーブやレモンのような風味が強い。プイィ・フュメ産のソーヴィニョンは青草や火打石の香りが強いスタイルなのに対して、マールボロのソーヴィニョン・ブランはやわらかく熟したブドウの風味があり、ほんのりトロピカルフルーツの香りがする。マールボロ・ソーヴィニョン・ブラン 「アワテレ」 2008年 (クーパーズ・クリーク)
アワテレ産のソーヴィニョン・ブラン種を使ったワインは、フランスの産地で言えばサンセールに似ているとよく言われる。しかしこのワインは一般的なサンセールよりも酸味や青草の香りがとても穏やかで、よりふくよかな果実味がある。石を思わせるようなミネラル感がある味わいは、カキや甲殻類、マールボロ名産のムール貝などのシーフードに合うだろう。アルネイスよりもくっきりとしたアロマはハーブを思わせるもので、ハーブを添えたい料理に合いそうなワインである。
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