ニュージーランドの4本を味わう(2ページ目)

イタリア品種をギズボーンで育てる

最初に味わったのは、ニュージーランドでほとんど見かけないアルネイス種でクーパーズ・クリークが造ったワインだ。ギズボーン地域の東端、ギズボーン市街から北にあるヘクストン地区のベル・ファミリー・ヴィンヤードで育てたブドウを、オークランドの東にあるワイナリーまで運ぶ。「ザ・リトル・ラスカル（小さな暴れん坊）」という名前は、この品種が非常に育てにくいものであることを意味する。

アルネイスは、イタリア北西のピエモンテ州で栽培される白ブドウとして有名だ。糖度がしっかりと上がる品種なので、アルコール度数は14.5％としっかりある。グレープフルーツのようにほろ苦い風味や、アーモンドのような風味、ハーブのようなフレッシュな香りも備えており、よく冷やして飲めば、しっかりした飲みごたえと、それでいて爽やかな飲み口がたまらない。
アルネイスは、瓶詰されてからなるべく早くに、フレッシュなアロマを楽しむ品種である。このワインも、よく冷やして小ぶりなグラスに注ぎ、時間をかけずに飲んでしまうと良いだろう。合わせる食べものは、ワインのアルコール感やほろ苦さが生きるように、少しコクがあるものが向く。たとえば食前にナッツをつまみながらアペリティフにしたり、ハーブを使った冷菜や、白身肉をあしらったサラダなどにも合うだろう。食事の始まりに注ぎ分けて乾杯するのにも、もって来いのワインである。

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