母乳育児・授乳/母乳育児の基礎知識

母乳が出る仕組み

赤ちゃんにおっぱいを吸われると、ママからはプロラクチンというホルモンが出ます。それが脳下垂体に伝わり、オキシトシンというホルモンが出て、乳汁が出てきます。母乳はママの血液から作られるので、栄養を摂ったり、睡眠を取ることも大事です。母乳の出具合は一番気になるところだと思いますが、胸の大きさや遺伝性のものではありませんので、心配しすぎないでください。

浅井 貴子

執筆者:浅井 貴子

母乳育児ガイド

母乳が出るためには、赤ちゃんに吸ってもらうのが一番

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赤ちゃんに吸われることが大事

出産後、胎盤が体外に排出されると、胎盤から分泌されていたエストロゲンとプロゲステロンというホルモンが急激に減少します。そうすると乳汁の分泌抑制がとれ、プロラクチンというおっぱいホルモンが乳腺に活発に働きかけ、乳汁の生産を始めます。生産された乳汁は乳管を通って、いったん乳管洞に蓄えられます。赤ちゃんが乳頭をくわえ、吸う刺激により、乳頭の筋肉は緩み乳汁が分泌されます。これが母乳が出る仕組みです。

赤ちゃんの連続した吸う刺激やママの睡眠で、プロラクチンの分泌量も増え、視床下部を刺激し下垂体後葉からオキシトシンが分泌されます。

オキシトシンは乳腺を取り囲んでいる筋肉を収縮させて、乳汁を乳房から積極的に押し出すポンプのような役割をします。この時に電流が走るような射乳感覚を覚える人もいます。


ママのおっぱいは血液から作られる

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おっぱいの原料はママの血液

ママが食べ物から得た栄養分は血液となり、さらに姿を変えて母乳となります。血液が胸に発達した乳腺で血液から母乳に変わる時に、たんぱく質や白血球は乳汁へ吸収されますが、赤い色の元となる赤血球は吸収されないので、母乳の色は赤くならないのです。

授乳期はママも鉄分やたんぱく質やカルシウムなどの栄養をたくさん摂ることが必要となります。


おっぱいの大きさで分泌量は影響しない

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ミルクも足す事は悪い事ではない

「お乳が小さいので出るか心配」、「実母が出なかったので私も出にくいでしょうか?」という質問をよくいただきます。乳房はほとんどが脂肪組織なので、大きさと分泌量は関係なく、また遺伝性のものではありません。

ただ生物学的に乳腺の数が足りない人や細い人(詰まりやすい)もいますし、思春期の時期にバストの発達が十分でないと出にくい傾向があるようです。

母乳も大切ですが、あまり自分を追い込まずに、赤ちゃんの体重の増えが悪いときやママの疲労が強い場合には、ミルクを足すことも視野に入れて、心穏やかに授乳ライフを楽しんでください。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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