魅力がぎっしりのメキシコ旅行
中南米ではブラジル、アルゼンチンに次ぎ3番目に大きな国土を有するメキシコ。北は、アメリカ合衆国、西は太平洋、東はメキシコ湾、南はカリブ海とそしてグアテマラに面しています。世界遺産への登録件数の多さも注目すべきポイントで、首都メキシコシティとその周辺の都市で7件、中央部に9件、メキシコ湾沿いに2件、南部に7件、そして北部に4件の合計29件!と、見どころが盛りだくさん。
16世紀スペインに侵略される以前は、異なる様々な民族が暮らしていたメキシコ。植民地政策、独立戦争と過酷な歴史を経て、国の人口に対し、「先住民」と呼ばれる彼らの割合は大幅に減りましたが、今でも62の民族が暮らしており、国のあちらこちらで彼らの豊かな文化に出会うことができます。
旅行にだってそれなりの時間をかけなければ、この国のすべてを知るのは到底不可能ですが、ビーチリゾートを楽しみたい、可愛くて個性的な民芸品を買い集めたい、歴史を感じる町並みや遺跡を訪ねてみたい、ご当地グルメを満喫したい……など、メキシコはどんな人のニーズにも応えられる国。 ここでは、エリア別におすすめのスポットを解説していきます。
メキシコ文化が凝縮された大都会メキシコシティ周辺
首都メキシコシティは、国の中央に位置し人口2000万人を抱える世界最大級の都市のひとつ。メキシコの政治、経済、文化、交通の中心であり、メキシコ旅行の拠点となる場所でしょう。先進国並みのオフィス街から、にぎやかな下町までさまざまな表情を持つメキシコシティ。東京同様、メキシコ国内のあちこちの地方から人々が集まり形成された都市なので、全国各地の民芸品が集まる市場や、地方の郷土料理が食べられる店もたくさんあり、いわばメキシコ文化のつまみぐいができる町。広いメキシコを旅するのなら10日以上の期間が欲しいところですが、時間がない人はメキシコシティのみの滞在でも、この国の多様性を感じとれるでしょう。
メキシコシティの中でも特に充実しているのは美術館、博物館や劇場などの文化施設。 なかでも、メキシコの古代史から先住民文化に詳しい国立人類学博物館は訪れたい場所のひとつです。
アート好きなら、現代建築の巨匠ルイス・バラガンの世界文化遺産に登録された自邸や、彼が設計した建築をめぐるのも良いでしょう。
また首都の喧噪から離れたメキシコシティの南部には、メキシコを代表する画家、フリーダ・カーロゆかりの場所が集中していて、彼女の自邸を改装した美術館や、元スタジオなどを見学できます。フリーダの夫であり、1910~40年ころ盛んだった壁画運動の中心人物ディエゴ・リベラほかホセ・クレメンテ・オロスコやダビッド・アルフォロ・シケイロスら美術史上でも重要な画家たちの壁画もメキシコシティ内に点在しているので、まとめて見ることができます。
迫力あるピラミッドが観たければ、メキシコシティからバスで1時間ほどのティオティワカン遺跡へ。紀元前2世紀から6世紀まで存在したとされる都市の遺跡で、巨大な月と太陽のピラミッドが圧巻。古代文明の偉大さを痛感します。
こちらも参考に>>>メキシコシティ