1.優秀なブリッジSEの確保がまず第一
ITベンダーは昔から多彩な人材が働く場
→ 違反は公表!システム開発が下請法の対象
大手企業は特定のITベンダーと長年のつきあいがあり、もちつもたれつの関係。時々、官公庁のシステム入札でゼロ円入札が話題になります。ITベンダーにとってはシステム開発費がゼロ円でも運用管理で元がとれるからです。反面、ITベンダーは発注者である大手企業の業務知識が求められます。つまり、仕様書に書いていないことを阿吽の呼吸で把握しなければなりません。ひどい場合はメモ書きのような仕様書だけでプロジェクトがスタートすることがあります。
さすがにオフショア開発する案件では仕様書としての体裁は整えますが、仕様書の漏れやあいまいなところは当然あります。確認しながら仕様書に落とし込みできるブリッジSEが重要な役割をはたすのに、なかなか人材がいません。特に優秀なブリッジSEは引き抜きなどが日常茶飯事。いかに優秀なブリッジSEを確保するかが鍵になります。
2.優秀なブリッジSEをどう探すか
ブリッジSEは、日本と発注先の国の商習慣を熟知しなければならない
求人を出しても優秀なブリッジSEの採用は難しいため、気長に育てることも必要。例えば中国へオフショアする場合、日本の大手企業で数年間働いた経験のある中国からの留学生を採用し、ITスキルの教育とプロジェクト経験を積ませてブリッジSEを育てているITベンダーがあります。日本語とITスキルを教育している中国の大学と提携し優秀な学生を選抜、日本でプロジェクト経験を積ませてブリッジSEにしているITベンダーもあります。
反対に日本人SEが中国語を覚え、中国のITベンダーの仕事の進め方を学びブリッジSEになるケースもあります。中国の大学へ留学し、現地企業に勤務した経験のある日本人を採用しブリッジSE教育することもあります。
いずれにしてもシステム開発に銀の弾丸(魔法のようにすぐに役立つ特効薬)がないのと同じように、全てを解決してくれる魔法のブリッジSEは存在しません。ブリッジSEをきちんとフォローする仕組みを発注元は作っておかなければならないのです。