まずはジビエを御紹介する前に、秋の「キノコ」料理から
秋の「森」をイメージした作られたキノコだらけの一皿。白トリュフは秋の至宝です
特に、皿が運び込まれるときから漂う、白トリュフの官能ノートが実に印象的で、一口食べた瞬間に、秋の(地の)香りが鼻腔を支配していき、まるで「森」そのものを食べているかのよう。
しかも、さらに贅沢なことに、皿の中には何と「オマール海老」までもが忍ばせてあり、この旨味が絶妙のアクセントになっているんです。
ベースとなるスッポンのコンソメも円やかで滋味深く、様々なキノコのブーケを邪魔することなく、全体を包み込むような存在感を放つ。
これぞ、秋の冥加というか、ジビエと並んでフレンチの至宝である「キノコ」の究極的一皿でしょう。多彩なキノコが醸し出す香りのシンフォニーは、今の時期ならではの旬の極みを描き出しているのです。
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