もっともポテンシャルを感じるフレンチ

ランチ時の前菜「スズキのカルパッチョ」はセンスあふれる色彩で
ランチ時の前菜「スズキのカルパッチョ」はセンスあふれる色彩で
料理人という職業はとても大変な仕事。センス・経験・体力、どれが欠けても最高の料理を作り出すことはできません。そういう意味で、特にフレンチレストランの料理人としてもっとも充実しているのは40代ではないかと思います。実際、これまで紹介した「ルセット」の依田シェフ、「ヴァリエ」の高井シェフ、「ラペティ・ロアラブッシュ」の澤柳シェフなど、僕が何回も通うお気に入りレストランベスト3のシェフは、みんな40代の方ばかり。

しかし、今回紹介するのは30代にして「この人はまだまだ何かを秘めている」という期待を持たせてやまない、若きシェフのお店です。そのお店は、高槻のフレンチ「エッソンス・エ・グー」。こちらの山田シェフは32歳にして世界トップクラスのレストランでの経験を持つ実力派です。

色彩と味わい豊かな南仏料理

コンパクトながらも上質な郊外型フレンチには、南仏での修業経験が垣間見えます
コンパクトながらも上質な郊外型フレンチには、南仏での修業経験が垣間見えます
エッソンス・エ・グー」は2003年にオープン。それ以前はフランスの「オーベルジュ・エ・クロ・デ・シーム」(2005年に三ツ星獲得)や、東京・恵比寿にあった「タイユヴァン・ロブション」で修業。前者のシェフ、レジス・マルコン氏は来日時にわざわざこの「エッソンス」にも来店し、当時はたった4人だったという厨房の仲間の成長ぶりを目にするほど、親密な関係。後者の「タイユヴァン~」には、しっかりと4年間修業して全セクションを回り、当時世界最高と言われたレストランで研鑽を積んでいます。また、独立の直前には豊中の名店「ラ・メゾンブランシュ」でも修業。この類まれなる経験が、現在の料理にもしっかりと生きています。

ランチの魚料理「天然真鯛のポワレ イイダコのソース」。ランチといえども赤ピーマンのクーリーなど、いい仕事しています。
ランチの魚料理「天然真鯛のポワレ イイダコのソース」。ランチといえども赤ピーマンのクーリーなど、いい仕事しています。
料理はコース料理のみ。ランチは2,200円と2,900円、4,200円。平日のランチタイムとなれば、近所のマダムたちが席を埋めます。ディナーは4,400円と5,500円で、遠くからも足を運ぶ方が絶えません。今回はこの5,500円コースをご紹介。アミューズ+前菜2品+メイン2品+デザート+プティフールというフルコース、しかも税・サービス料込でこのお値段はとてもリーズナブル。チーズ(3種で1,200円)を入れても、素晴らしいコストパフォーマンスです。

次ページでは、ディナーコースの料理をご紹介。