メンタルヘルス/精神科・カウンセリング・催眠療法

【心の病気的検査 Vol1】脳波 脳波ってなんだろう?

脳波は脳の電気的活動の記録で、脳の活動の様子が大まかにわかります。精神科では、比較的よく行われる検査で、睡眠発作や、てんかんなどの診断に役立ちます。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド




正常な脳波

▼脳波を取ったことはありますか?

皆さんは、ご自分の脳波を取られた事がございますか?頭に怪我をされたり、てんかん発作などの既往がなければ、あまり脳波を取る機会はないですね。しかし、精神科では、てんかんなどとの鑑別のため、脳波は、比較的多く、取られます。

▼脳波に異常が現れるときとは?

まず、脳波とは何かと、簡単に申しますと、電極を頭部につけて、脳の電気的活動を記録したもので、脳の活動が大まかにわかります。右上の写真をご覧ください。おだやかな波ですね。これは正常な脳波です。脳波の判定は、記録された波の大きさ、周期などをチェックする事によって行われます。

では、どのような時に脳波に異常があらわれるでしょう?大まかに申しますと、脳の活動が異常になった時で、交通事故などで、頭部を損傷したときや、脳腫瘍など、脳内に異物が発生したとき、あるいは、痴呆などで、脳の機能が低下した場合などです。また、てんかん発作の際には、脳の活動が異常亢進し、右下の写真のように脳波は激しくなります。


異常な脳波

映画などで、巫女(祈祷師?)さんが、神のお告げを告げる前に、全身が硬直、痙攣し、口から泡を出して、意識を失う場面があります。やがて、意識を取り戻してから、おもむろに神のお告げを告げますが、これは、激しいてんかん発作と外見が似ています。この巫女さんの脳波はいかなるものか、大変興味深いです。

また、夫婦喧嘩などで、奥様がヒステリー発作を起こされたときの脳波はどうでしょう?右の写真のようでしたら、ちょっと恐ろしいですね。

▼起きているときの脳波と寝ているときの脳波

ところで、起きているときと、眠っているときでは、脳波は異なり、この脳波パターンの違いに基づいて睡眠ステージが分類されています(レム睡眠とノンレム睡眠【睡眠・快眠】)。

一般に、眠りがふかくなるにつれて、脳の活動は低下し、ゆったりした波が多くなります。反対に起きているときは、脳の活動は活発になり、アルファ波と呼ばれる波が多くなりますが、うとうとしてくると、シータ波と呼ばれる遅い波が増えてきます。車の運転などしている時は、シータ波が出ないように、アルファ運転をしましょうね。





<AllAbout 関連サイト>
快適な睡眠をとるためには---睡眠時の脳波についても書かれてます。
音楽療法で癒されるコツ【ストレス】---音楽療法の際の脳波についても書かれてます。
【睡眠・快眠】---睡眠のことならこちらのガイドサイトへ。
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