◆糖尿病、動脈硬化予備軍の子どもたち
1997年の国民栄養調査によると、小中学生の約1割りが肥満で、増加傾向にあります。子どもの生活習慣病の症例として、糖尿病と動脈硬化があげられます。
ようは、食生活面で甘いものや脂肪摂りすぎなのです。またコレステロールが高く、今すぐ病気になったりしないにしても、そのままの食生活をしていれば、20代、30代になって発病してしまう可能性も高くなります。
◆安易におやつやジュースを与えていませんか?
脂肪分や塩分の多いスナック菓子を1袋まるごと食べたり、甘いジュースや炭酸飲料などを毎日飲んでいる子どもは、周りを見ると結構います。(うちでは通常の飲み物はお茶!!)
飲食店で、食事の時にコーラやジュースを飲んでいる子どももいます。それは、たまたまハレの日のごちそうなのかもしれません。でも例えば和食と一緒に飲む味覚が信じられません。甘い飲み物は、せめて食後に飲んでほしいです。
1日に何本もジュースを飲ませているお母さんに、「どうして子どもにジュースをたくさん飲ませるの?」と聞くと、お菓子ばかり食べて、食事をあまり食べないから栄養補給だという人がいます。
しっかり食事を食べれば、その後バクバク甘いものを食べたり、飲んだりすることはありません。食事をしっかりとらないから、すぐお腹がすいておやつをたくさん食べる、また食事が食べられない、という悪循環に陥ります。子どもは甘いものに引かれるのは当然です。ここらへんは、うまく親がコントロールしたいところですね。
◆体重を落とすのではなく、増やさないことがポイント
もちろん、子どもの肥満は、食生活だけが問題ではありません。運動不足も原因で、テレビゲームなど、家で遊ぶ子どもに肥満する傾向があります。子どもの肥満解消には、体重を落とすのではなく、増やさないようにすることがポイント。極端な食事制限ではなく、必要な栄養はとりながら、それに見合った運動をするように心がけましょう。
肥満の子の場合、親も同じように肥満であるケースが多々あります。食生活はもちろん同じパターンになりやすいですし、親が食べてゴロゴロしている生活をしていれば、子どももその姿を見て影響を受けます。家族みんなの健康のために、休日だけでも親子でカラダを動かす遊びをしてみては??
◆世界から注目される和食を見直しましょう。
肥満や生活習慣病の先進国で、国をあげてその予防に取り組んでいるアメリカでは、その解決策として「高タンパク、高脂肪の肉食中心、糖分のとり過ぎの食事はやめ、穀物と野菜、大豆、海藻をたっぷり、肉や卵、乳製品、糖分は少なめとする、日本型の食事」を勧めしています。
すっかり欧米型の食事が定着した日本では、子どもたちに伝統の日本食を日常に取り入れていくことが、健康の面でも、また文化の伝承としても大切なことなのです。
■関連リンク
子どもの健康に関する問題
●子どもの成長と食事(食と健康)
●成人病は胎児期に作られる(出産医療・産院選び)
●糖尿病
●ポテトチップスが危ない(食と健康)
生活習慣病に関わる食べ物
●健康人でも5割が血液ドロドロ(食と健康)
●亜麻でコレステロール対策(食と健康)
●ガン、生活習慣病予防に昆布(食と健康)
伝統的な食事のよさを見直しましょう
●米国が目指す健康食は伝統和食(食と健康)
●レシピ-伝統食・粗食・素食(食と健康)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項
免責事項