ガーデニング・園芸/ガーデニングのテクニック

インドアガーデニングを楽しむ

庭が無くても室内で植物を楽しむことができるのが、インドアガーデニングです。ここでは、そんなインドアガーデニングの基本を解説します。

畠山 潤子

執筆者:畠山 潤子

ガーデニングガイド

通常は庭やベランダなど屋外で楽しむガーデニングを、「indoor」、つまり室内で楽しむのがインドアガーデニングです。ここでは、インドアガーデニングの基本について学んでいきましょう。

インドアガーデニングに向く植物

観葉植物
観葉植物などを、室内で楽しむインドアガーデニング
インドアガーデニングに向く植物というと、まず観葉植物が挙げられるでしょう。観葉植物とは、主に葉色や葉の形を楽しむ植物を総称していう言葉ですから、種類が豊富でフォルムも多様です。インテリアを彩るアイテムの一つとして「グリーンインテリア(インテリアグリーンとも)」と呼ばれることもあります。 サボテンや多肉植物、エアープランツなどもインドアガーデニングに向く植物です。また、ランは室内で華やかな花を楽しむことができるので、愛好家の多い植物です。

インドアで育てられる植物については「これは絶対にダメ」という制限は特にないのですが、室内であることを考慮すると一般的に庭木や生育が旺盛なもの、日光を好むものなどは不向きとされます。ただし、置き場所を吟味したり、短期間であれば問題ない場合もあります。


インドアガーデニングに必要なもの

観葉植物と霧吹
霧吹のほか、底穴のある鉢栽培では鉢受皿も必需
インドアガーデニングに必要な道具は、「ガーデニングに必要な道具」で述べた基本的な道具があればOKですが、室内での鉢植え管理となるため、細口の水差しや葉水を与えるための霧吹もあるとよいでしょう。

鉢は植える植物の大きさによって選ぶのはもちろんですが、インテリアとの兼ね合いも考えて、素材や質感、色、形などを吟味します。大きな観葉植物を取り入れる場合、キャスター付きの鉢受をセットしておくと、掃除の時など楽に移動ができ便利です。

インドアガーデニングの楽しみ方

ハイドロボール
土を使わない、ハイドロカルチャーもおすすめ
インドアガーデニングで植物を楽しむには、草花を栽培するように培養土を使って鉢植えにする方法と、ハイドロカルチャー(土を使わない水耕栽培)にする方法が一般的です。

このほか、植物に必要な栄養を含んだ溶液で栽培する「養液栽培」という方法もあり、メロン・イチゴなどの果菜やトマト・レタスといった野菜の栽培に用いられています。近頃では、栽培農家向きだったこのシステムを家庭向きにした、インドアの菜園キットなども販売されるようになりました。

インドアではどうしても日照不足になりがちなため、それを補うためのLEDライトも市販されています。このように資材が充実してきたことで、今後ますますインドアガーデニングの幅が広がってきそうです。

インドアガーデニングの植え込み資材

サボテン
サボテン用の土も売られている
園芸店やホームセンターには、観葉植物用、多肉植物用、サボテン用と書かれた培養土が売られています。またハイドロカルチャー用に人工的に作られた植え込み資材もいろいろあるので、その特徴を知ったうえで選びましょう。以下に主なハイドロカルチャーの資材を挙げます。
  • ハイドロボール(ハイドロコーン、レカトン、発泡錬石とも)
    高温で焼かれた、玉状の多孔質人工用土。最も一般的な資材で、無菌で清潔。
  • セラミス(セラミスグラニュー)
    ドイツ産粘土を原料に、高温で燃焼加工された顆粒状の土。多孔質で保水力に優れ、無臭無菌で清潔。根についた土を残したまま植え込める。
  • カラーサンド(レインボーサンド)
    根腐れ防止剤に使われるイオン交換石(ゼオライト)に、植物性の染料で色づけしたもの(大理石の粒やガラスの粒も同様の名称で販売されていることがある)。様々な色を組み合わせて、サンドアートを楽しみながらグリーンも楽しめる。
    ポトス
    カラーポリマーに植えたポトス
  • カラーポリマー
    カラフルな色のついたゼリー状の高吸水性ポリマーのこと。各社で様々な名称で販売されている。透明な器を使用して、植え込み資材のカラーも楽しめる。はじめからゼリー状で販売されている物と、水を吸水させてから使うものがある。
  • ネオコール
    炭と多孔質セラミックを原料に高温焼成したもの。無菌で通気性、保水性に優れ、炭のパワーで根腐れも防ぐ。カラーもバリエーションがあるので、インテリア性もよい。根洗いしたものでも、根の土を残したままでも植え込みできる。
  • カラーペーパーボール
    保水性に優れた紙製の植え込み資材で、廃棄の際は土に埋めれば分解して土に還る。また、そのまま燃えるゴミとしても捨てられる。カラーバリエーションも。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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