東京・神奈川・千葉・埼玉に住む/23区南[目黒・世田谷・大田・品川]

池尻大橋、渋谷徒歩圏で便利さに緑も楽しめる街(2ページ目)

東急田園都市線で渋谷から1駅、池尻大橋はかつて陸軍の練兵場があった街。現在はその跡地を利用した学校、公園などが点在、さらに首都高のJCT建設を中心に再開発が進行中。変わりつつある池尻大橋をガイドします。

中川 寛子

執筆者:中川 寛子

住みやすい街選び(首都圏)ガイド

246の北側は病院、学校、公園に
庶民的な住宅街が中心

丸正

池尻大橋駅周辺には246号を挟んで2軒のスーパーが向かい合うことに。意外に物価も安い(クリックで拡大)

続いて、実際の街の様子を246号を挟んで北側、南側の順に見ていきましょう。まずは北側、大橋、池尻から駒場にかけて。246沿いには古いビル、マンションが建ち並び、深夜2時まで営業の丸正ママズプレート池尻大橋店など、スーパー、ドラッグストア、ファーストフード店が並びます。また、少し離れた三宿のあたりにもここ数年でスーパーが増加、買い物の利便性は大きく向上しました。

 

目黒川緑道

目黒川緑道。せせらぎがあり、遊歩道も整備されており、気持ちの良い空間に。途中にはトイレ、ベンチなどもある(クリックで拡大)

桜で有名な目黒川は246を渡ったところから、暗渠になっているのですが、その上を利用した目黒川緑道が2009年3月に完成。街の雰囲気を変えました。せせらぎもある緑道は三宿を経て三軒茶屋、さらに北沢川緑道、烏山川緑道とつながり、散策にはうってつけのコースとなっています。

 


東邦大学大橋病院
内科だけでも6科ある総合病院、東邦大学大橋病院
そこから淡島通りに向かっては上り坂。もともと、池尻大橋とは、目黒川の低地が作った池の出口を意味する池尻という地名と、19世紀初頭にその目黒川に掛けられた当時としては巨大な橋、大橋の2つを合体させた地名で、その意からすると246号と旧山手通り、山手通りが交差するエリアが低地であるのは当然のことです。さて、坂を上って最初に目につくのは東邦大学大橋病院。ここは救急病院でもある総合病院で、24時間救急外来や女性専用外来があったり、公開講座を定期的に開くなど、独自の試みでも知られています。

駒場の公園への道
淡島通りを渡り、京王井の頭線の手前にある駒場野公園は桜の名所でもあり、大学入試センター脇には八重桜が
その背後はさらに坂が続き、警視庁第三機動隊とその宿舎などを過ぎると駒場東邦や都立駒場高校など学校の多いエリアに。このあたりは小さな集合住宅にごく普通の一戸建てが混じる住宅街です。さらに進むと淡島通りにぶつかります。この通りは渋滞必至の246号の、世田谷方面から渋谷への抜け道で、渋谷へのバス便も多く走っています。これまで、あまり開発されていなかったためか、近年はこの通り沿いでの住宅開発が目に付くようになってきました。その淡島通りを渡ると、駒場野公園や大学入試センターなどがあり、その先は京王井の頭線。線路をはさんでは東京大学教養学部のキャンパスがあります。

駒場野公園近く
様々なサイズの一戸建てに小規模な集合住宅が混じる
このあたりの住宅街は一戸建てが中心ですが、お屋敷というほど大きな住宅はあまりありません。このエリアでお屋敷街といえば、日本近代文学館周辺ですが、そこと比べると庶民的と言ってもいい規模です。

池尻3丁目
池尻の住宅街も古くから開発されており、公団、都営住宅なども点在する
246号の北側のうち、三軒茶屋に近い池尻のあたりも、街のたたずまいは庶民的。池尻の交差点から住宅街に入ってみると、単身者向きのアパートなども多く、商店兼用の住宅も少なくありません。大きな区画の土地がないからでしょうか、古くからの雰囲気があまり変わっていない街と言えそうです。

246の南側は商店街、公園、官舎に
ちょっとハイソな住宅街

池尻大橋商店街
こじんまりしているが、必要な品は揃う池尻大橋商店街。銭湯、スーパー銭湯がそれぞれあるのが面白いところだろうか
今度は逆の南側。246沿いは北側同様に飲食店、店舗が並びますが、北側と異なるのは中目黒方向に向かって池尻大橋駅前商店街があること。陸軍の兵営があった頃には軍用品を売る店や兵舎を訪ねてきた家族のための旅館などが軒を連ねていたそうですが、現在ではそうした面影はありません。ごく普通に魚屋さん、豆腐屋さんや飲食店などが並んでいるだけです。

東山の官舎エリア
東山エリアにはあまり店舗がなく、環境はいいものの、便利さではいまひとつ。最近、民間のマンションも分譲された
商店街から右手、目黒川と逆の側は坂道で、しかも、いずれもかなりの急坂。上ったあたりが東山で、ここには現在も防衛庁を初めとする官舎が並び、歴史を感じさせる銀杏並木が続きます。一画には都営住宅などもありますが、それ以外の高台部分には高額らしいマンションや大きな一戸建てがあり、それほど広い地域ではないものの、ちょっとしたお屋敷街を形成しています。

世田谷公園
子どもたちには水、木、日、祝に学校がお休みの時期に走るミニSLも人気の世田谷公園
その東山エリアと隣接するのが世田谷区池尻。ここには東山の官舎に続き、防衛庁の技術研究本部や自衛隊中央病院などがあり、さらに行くと世田谷区立世田谷公園に。ここもかつては軍用地で、現在は中央に噴水のある広場、そしてその周りに野球場やテニスコートなどのスポーツ施設、ディキャンプの楽しめるプレーパークなどが広がる、周辺住民の憩いの場となっています。フリーマーケットの開催場所としても有名で、開催日には三宿通りその他が車で一杯になるほど。周辺にはしゃれた飲食店も多く、池尻同様お忍びスポットとなっています。

気になる住宅価格、再開発情報は最後のページで。
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