コンサルタントで働く/コンサルタントの仕事

提案を成功させるQCDの視点(2ページ目)

べリングポイント株式会社シニア・マネージャー奥井氏が語る、ハイレベルな仕事をするための心がけとは?

執筆者:大石 哲之

--クライアントに提案を受け入れてもらえない場合などの、難しさと言った部分があればお願いします。

クライアントに提案を受け入れてもらうために私が意識していることは、提案内容をクライアントの立場で「QCDの視点で考える」というものです。
(注:Q=quality C=cost D=delivery)

提案内容がクライアントに受け入れられないとき、その3つのどれが問題なのかと考えます。クオリティに問題があるのか、デリバリーに不満があるのか、それともコストがかかりすぎているのかなど……もちろんその3つはトレードオフなので、全てに満足してもらうというのは難しいのですが。

私はまずはクライアントと密にコミュニケーションをとり、相手が考えていることを十分に理解した上で、問題が何なのかを常に考えるようにしています。

--コンサルタントとして、ハイレベルな仕事をするために気をつけていることはありますか?

先ほどから述べていますが、私自身がクライアントに対してワン・ストップでなければならないと考えています。私は会計が専門領域なため、以前は自分の専門領域以外は他の人に任せるという考え方でした。

しかしながら、現在の自分の立場になってくると、ある程度のレベルまでは全ての領域に対応する必要があります。例えば、業務改善やシステム導入といった様々なテーマのコンサルティングや業界特有の知識だったり、最近の日本版SOX法といったトレンドな話題だったり、クライアントから聞かれたことに対して答えられないと困りますよね。

例えば、最近の業界内での再編にしても、意見を求められることもありますし。密接にコミュニケーションを取る上では、いくつかの「引き出し」が必要なんです。

それと最近は、体力・集中力の面では以前に比べて若い人に作業を任せる部分も多くなっていますし、一方ではポジション的にプレッシャーのかかる場面が増えてきています。そうした意味では、仕事量についてはうまくバランスを取るようにしていますね。
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