55歳主婦、群馬大学医学部を提訴
55歳の女性(主婦)が、筆記試験の点数は合格者の平均点以上でありながら、年齢を理由に不合格にされたのは不当だとして、群馬大学を前橋地裁に提訴したニュースが注目されている。父の死をきっかけに、医学部を目指してから3度目の受験。手ごたえはあったものの、結果不合格。大学側に入試成績開示を求めたところ、女性の筆記試験の点数は、合格者の平均点以上だったことがわかった。不合格の理由を問い合わせると「総合的に判断した」との回答があり、それでも納得できず食い下がると、担当者は「個人的な見解」とした上で、年齢が理由だったことをほのめかしたという。
年齢制限はあるのか?ないのか?不透明な年齢の壁
群馬大学医学部のホームページには、「年齢制限はありません。制限があるとすれば、あなたの知力・体力・気力です。しかし、医師として活躍するには、6年間の課程に加えて、臨床研修2年間も含め卒後10年間くらいの経験が必要であることを考慮してください」と記載されている。しかし、同大医学部は受験生の間で、「年齢が高いと厳しい」という噂がある。30代で別の医学部に進学したA氏は、「特に群馬大は20代でも厳しいという噂もあるくらいなので、55歳主婦の方は大学選びに失敗したと言えます」と語っている。
報道によると、この女性は通信教育は利用したものの、予備校には通わず、ほぼ独学で勉強したという。もし予備校に通っていたなら、こういった噂は自然に耳に入ってきていただろう。
なお、群馬大学の担当者に本件について問い合わせたところ、「法廷であきらかにします」との回答。なお同担当者は、「年齢制限はない」と明言し、さらに「群馬大学医学部は、学士編入を実施し、幅広い年齢の学生を受け入れています」と語った。
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