話し方・伝え方/話し方・話題作りの基本

銀座ホステスの話術に学ぶ!話題づくりのコツ

銀座ホステスの話術から話題づくりのコツを紹介します。普段から話のネタになりそうな事にアンテナを張るのは重要ですが、それよりも簡単な話題作りのコツがあります。それは相手の話を聞き、質問という形で話題を提供していくこと。上手な話題の広げ方とは?

藤田 尚弓

執筆者:藤田 尚弓

話し方・伝え方ガイド

ホステスの話術に学ぶ、話題を提供するコツ

銀座ホステスの話術に学ぶ話題づくりのコツとは?

銀座ホステスの話術に学ぶ話題づくりのコツとは?

おもしろい話題を提供できる人、おもしろい話ができる人は魅力的ですが、自己中心的な話ばかりでは辟易されてしまいます。人間はどんどん話をする人よりも、自分の話を聞いてくれる人、自分が聞きたいことを話してくれる人に好意を持ちます。ここでは、相手が喜ぶような話題を提供するコツをお伝えします。
 
<目次>
 

相手に喜ばれる話題とは

話題の準備が入念でも、相手が喜ぶとは限らない

話題の準備が入念でも、相手が喜ぶとは限らない

日頃から様々なネタを準備しておけば、相手に喜ばれる話題が提供できると思っていませんか? 準備をしておくのも1つの方法ですが、忙しい日常の中ではなかなかできないでしょう。

準備がほとんど要らずに、相手に喜ばれる話題づくりの方法として「相手が話したいこと」をこちらが聞き手にまわって質問するという方法があります。誰でも、自分の興味のある話題で会話をしたいですし、聞くよりも話したいという気持ちがあるものです。人間には承認欲求があるので、自分の話を興味深く聞いてくれる人には好意をもちやすくなるのです。
 

銀座ホステスの会話術に学ぶ

銀座ホステスが話し上手と言われる理由は聞き方にある

銀座ホステスが話し上手と言われる理由は聞き方にある

銀座ホステスの会話には、話題づくりのヒントが詰まっています。彼女達の特徴は、とにかく「聞き上手」なこと。

リアクションや頷きで「聞いていますよ」のサインを出しつつ、話しやすい雰囲気を作っていきます。アイコンタクトをしっかりとって、身を乗り出すように興味深く話を聞いてもらったら誰でも気持ちがいいものですよね。ホステスさんが話す内容は、もっぱら相手の会話への質問。相手の話したことに関して質問をして「興味がありますよ」というサインを出したり、話題の深堀りをしたりしていくのが王道です。

こうして会話を続けていくと1時間のうち50分はお客様が、残りの10分はホステスが話すような構成になります。ほとんど話してないのにお客様は、「あの子は話し上手だ」という印象を持つのです。彼女は、どうやって相手の興味のある話題を探して、どうやって質問をしているのでしょうか。
 

 銀座ホステスが実践している、初対面の人と会話を続ける3つのステップ

それでは、銀座ホステスのコミュニケーションテクニックを披露しましょう。

■ステップ 1
初めて会う人には、まず天気や食事など当たり障りのない会話で話やすい流れをつくります。この段階では「雨は強かったですか?」「外は寒かったですか?」など、相手があまり考えなくても答えやすいYESかNoで答えられるようなシンプルな質問をするのがコツです。

■ステップ 2
次に目に入ったものを褒めていきます。ネクタイの柄、シャツの色、髪型、カバン、時計など目に入ったものはなんでもいいので褒めてください。

例えば「そのネクタイの柄、珍しい色使いですよね。思い切ったコーディネートが素敵です」という感じに。自分が本当にいいなと思うものを具体的に褒めてみてください。「お世辞だと思われたらイヤだ」という変な意識や、テレは禁物です。

■ステップ 3
何となく話が弾みそうな雰囲気になってきたら、好きなお酒の話、趣味や今興味のあることなどに会話を移していきます。まだ軽くジャブを打つ感じで、相手が興味を示さない限り同じ話題は続けないようにしていきます。こうして、軽く話題を振っていく間にお互いの共通点や相手が興味のある話題を見つけ、今度は質問で話題を深堀りし広げていくのです。

この会話のステップは男性から女性にも使えますし、商談前の雑談の時や、社内での会話などビジネスシーンでも使えます。私の前職は営業職でしたが、この3つのステップで初めての人との会話もスムーズにできました。成績のいい男性営業に同行したときも、ほぼ同じような流れで会話を始めていました。プライベートもビジネスも、結局は人対人。どうせならお互いが気持ちよく関われたらいいですよね。
 

具体的に質問すると会話が続く

質問の基本は相手が話したいことを具体的に聞くこと。言葉以外の部分、相手の表情や声のトーンに気をつけながら質問を考えるといいでしょう。

例えば「急に部長に抜擢されて、参ったよ」と言ったとしても、相手の言葉をそのまま鵜呑みにしてはいけません。表情やトーンから嬉しそうな雰囲気を感じたら、抜擢されるまでの苦労話などが話せるような質問が、最高の話題提供になるのです。

「抜擢されるには、やはり何かきっかけがあったんですよね?」とか「参考にしたいので、どんな努力をしていったら○○さんのようになれるか教えてください」といった質問をすれば相手も気持ちよく話をしてくれるでしょうし、自分も貴重な学びの機会を得られますね。
 

自分の話をしたら相手にボールを投げる

会話は相手と自分のキャッチボール

会話は相手と自分のキャッチボール

会話はキャッチボール。もちろん自分が話の中心になる時間もあります。自分ばかりがずっとボールを持っているのではなく、相手へボールをすぐに投げるようにすると会話がはずみます。意識してみてください。

「昨日こんな失敗をしちゃったんです。(失敗について簡潔に話した後)○○さんはそんな失敗はありませんか?」という具合に、自分が話をした後には、質問という形で相手にボールを投げて終わるようにすればOKです。

グループで話をしている時に、1人の人ばかりが話をしている場合には「△△さんは、どう思いますか?」という質問で話をしていない人にもボールを投げるようにします。そうすると多くの人が話す機会を得ることができます。
 

驚き、笑い、質問のリアクションが話題を広げる

話題の作り方というと難しく感じるかも知れませんが、驚き、笑い、質問といったリアクションをしながら聞き上手に徹すれば、いつのまにか上手に話題提供ができているはず。これらのリアクションは「話をちゃんと聴いていますよ」「興味がありますよ」というサインの役割を果たしてくれる対人関係を良くするツールであり、会話の潤滑油としても必要です。

リアクションをしながら聞いてもらえると、相手はさらに話しやすくなり、質問によって話題が広がったり、深堀りできたりします。意外なようですが、心を込めて相手の話を聴くことが話題づくりのコツなのです。 
 

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