債務返済支援保険は役に立つ?
他にも質権設定付きの火災保険なども代表的なものですが、「債務返済支援保険」という保険があるのというのはご存知でしょうか。
住宅ローンには団体信用生命保険が付くから万が一病気やケガで死亡したときでも残された家族は安心、と言われます。しかし団体信用生命保険はすべてのリスクをカバーしているわけではありません。
今回はそんなときに役立つ住宅ローン付帯の債務返済支援保険について考えてみましょう。
住宅ローンの債務返済支援保険とは?
債務返済支援保険とは、病気やケガを原因に長期の就業不能状態になった場合、住宅ローンの借り入れをしている人を被保険者(保険の対象者)として契約時に定めた金額を一定期間補償するものです。損害保険には所得補償保険というものがありますがこれの一種です。
病気やケガで長期の療養が必要である場合、収入の減少はもちろん医療費負担の増加が懸念されます。これに加えて住宅ローンの返済をしなければなりませんから何らかの対処が必要です。こうしたリスクに備えるものが債務返済支援保険というわけです。
債務返済支援保険の特徴とポイント
債務返済支援保険は、一般的には銀行などの金融機関が保険契約者、住宅ローンの借り入れをする人が被保険者となります。このような形態の団体契約ですから、保険料が割安になっているのが特徴です。また通常は免責期間(保険の対象外の期間)が30日設定されていますから、ケガや病気で就業不能状態が30日超となったらそこから保険金が支払われます。
ここで入院期間って短期化してるのでは?という疑問を持った人もいると思います。ですが、この保険でいうところの就業不能状態というのは必ずしも入院を必要としていません。医師の指示による自宅療養も含んでいます。住宅ローンの返済支援に保険が必要なのは本当に長期の入院が必要なときでしょうから、この意味では合理的な保険です。
債務返済支援保険と団体信用生命保険はどう違う?
債務返済支援保険と団体信用生命保険はそもそもカバーするリスクが異なります。具体的には次のような違いがあります。■団体信用生命保険
病気や事故で死亡・高度障害を負った場合を対象として、住宅ローンの借り入れをしている人が亡くなったりしても団体信用生命保険で返済することができます。これによって残された家族は住宅ローンの返済もなくなり、マイホームに住み続けることができます。
■債務返済支援保険
病気やケガで就業不能状態になって仕事ができなくなることで、住宅ローンの返済に困窮することがあります。債務返済支援保険とは、こうした場合に減少した収入をカバーする保険です。治療期間中も住宅ローンの返済をこの保険から行うことができます。
このように債務返済支援保険と団体信用生命保険は異なるものです。債務返済支援保険は生存しているときの病気やケガなどの医療に関連する部分を補償するのに対して、団体信用生命保険は死亡した場合などを補償するものです。
また、団体信用生命保険は民間金機関での住宅ローンの利用に際して必須とされることが多くありますが、債務返済支援保険は基本的には任意加入です。
最後に住宅ローン付帯の債務返済支援保険の必要性について考えてみましょう>>>>>>>>>>>>>>>>>