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川を隔てて3つの京都~出町柳界隈vol.1

今回紹介する京都・出町柳は、四条河原町から3km程真北へ行った、加茂川と高野川が合流する三角州のあたりのエリア。市内中心部とは少し違ったその魅力を2回に分けてお伝えします!

田中 和彦

執筆者:田中 和彦

住みやすい街選び(関西)ガイド

出町柳(でまちやなぎ)ときいて「大文字がよく見える場所」と答えた方、正解! 「鯖街道の起点」と答えた方は歴史通。「映画『パッチギ!』の乱闘シーンのロケが行われた河原」と思った方、ちょっとヒネリすぎです。そんなわけで、今回は、2回に分けて出町柳界隈を紹介する第1回目です。


京都中心部を少し北に離れた出町柳

出町柳の駅舎
鴨川合流地点
(上)「出町柳」駅の駅舎。京阪電車・叡山電車、両方の表示が見える(下)「出町柳」駅周辺の景色。こんもりした緑は下鴨神社
京都中心部の少し東側の位置を南北に流れる鴨川。京都市役所から約2km程北のあたりで賀茂川(←「カモ」の漢字に注目!)と高野川が合流して一本になるのですが、その合流地点界隈にあるのが「出町柳」駅。京阪鴨東線並びに叡山電鉄叡山本線の始発駅です。行政区分では北区・上京区・左京区が接するあたりの左京区側。

ただし「出町柳」という住所があるのではなく、これはあくまで駅の名称です。駅舎があるのは田中上柳町と田中下柳町の間。賀茂川にかかる最寄りの橋の名前が出町橋。これらから合成されてできたのが「出町柳」とのことです。

京都のメイン繁華街となる四条通と、京阪本線が交差する京阪本線「四条」駅。ここから3駅北にある京阪「出町柳」駅は、実は大阪に出るのは至極便利。「出町柳」駅からは京阪本線への乗り入れがあり、「淀屋橋」駅に一本。特急を利用すれば50分強で移動可能。というわけでこれから紹介する場所は「ちょっと外れた京都」でありながら「十分、大阪通勤圏」でもある、というわけです。

大阪に出るのは京阪電車で一本で「京橋」駅「天満橋」駅などを経て「淀屋橋」駅着。この路線で通勤・通学に問題のない方はよいのですが、JR線を利用して大阪方面に向うには京阪「出町柳」駅より今出川通を西方へ約1km強の場所にある京都市営地下鉄烏丸線「今出川」駅を利用してJR東海道線「京都」駅へ行く必要があります。乗車時間は10分程度。

また、車の便はどうでしょうか?京都から遠方へ出向くには名神高速道路の京都南インターもしくは京都東インターを利用することになりますがいずれも5km以上離れています。他に主だった自動車道もなく、大阪市内や阪神間、南大阪などと比べると自動車道の充実度はやや劣ります。


個性豊かな3つのエリア

下鴨神社の南、三角地点
近所の絵本屋
(上)橋の上から真北を見てのショット。向って右側が高野川、左が賀茂川(下)古い建造物でなく新しいモノも多い。写真は「吉田エリア」で見つけた絵本屋さん
出町柳界隈は大きく3つのエリアに分かれ、各々街の雰囲気が異なります。鴨川の東側、西側、そして合流地点より北側の高野川・加茂川に挟まれた三角地帯の3つですが、境界線は冒頭でも書きました「川」。

まず、川の東側のエリアは「吉田エリア」。エリアを代表するランドマークは京都大学。いろいろな学部が点在しており、かなりの面積を京都大学が占めます。

続いて、川の西側は「今出川エリア」。エリアを代表するランドマークは「京都御苑」。京都市営地下鉄「今出川」駅の南東方向はすべて「京都御苑」といっても過言ではありません……、というよりも本当に数ブロックにわたってすべてが「京都御苑」です。

そして最後は、川と川とに挟まれた「下鴨エリア」。ランドマークは「下鴨神社」。こんもりとした森のような「下鴨神社」がエリアの中心に鎮座します。

各々のエリアに、個性的なランドマークがある「出町柳」界隈。次ページでは「吉田エリア」からご紹介してまいります。
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