借りたい部屋が決まったら
気に入った物件が見つかったら、まずは「入居申し込み書(Application Form)」を提出します。これには、勤務先や学校名、運転免許書番号、ソーシャルセキュリティナンバー、収入などを記入し、これをもとに大家さんが入居審査を行います。
ソーシャルセキュリティナンバーとは、「社会保障番号」のことで、年金の受給、銀行口座の開設、運転免許取得などアメリカで生活するには欠かせないもの。アメリカは戸籍制度がないため、このソーシャルセキュリティナンバーが身分証明書がわりになるのです。合法的にアメリカに滞在している人なら、これを取得するのはいたって簡単で、最寄のソーシャルセキュリティ・オフィスにパスポートとビザを持参し、所定の書類に記入して申請すると、約2週間程度でカードが郵送されてきます。これは一度取得したら、一生涯有効になるので、なくさないように。
パスポートは肌身離さず。万が一のことを考えて、パスポートナンバーを控えておこう。控えまで盗まれないように! |
ただし、渡米したばかりだったりビザの種類によってはソーシャルセキュリティナンバーを取得していない場合には、パスポート番号で代用してくれるケースもあります。
そんなときには、勤務先から雇用証明を出してもらったり、銀行の残高証明などの書類を用意して、支払い能力を大家さんにアピールすると、ソーシャルセキュリティナンバーがなくても入居審査が通りやすいかもしれません(ただし、ソーシャルセキュリティナンバーのほうが効力としては強い)。
契約は慎重に
契約書にサインをする前には内容をしっかり確認すること。これは日本でも同じことが言えるのですが、契約してしまってからいろいろ言ってもダメなのです。特に契約期間や家賃の支払い方は日本と違うところもあるので注意しましょう。
契約期間中の途中解約は基本的に認められず、契約期間が終了するまでは借主が家賃を支払う義務があります。ですから、もし契約途中で帰国する可能性がある場合は、契約するときに途中解約する場合の条件などを確認しておくこと。例えば、他の人に転貸してもいいか、例外は認められるかなどを聞いておくといいですね。
契約の時には、家賃の1~2ヵ月分程度のセキュリティーデポジットと呼ばれる、いわゆる敷金のようなお金を支払います。これは、退去の時に原状回復費だけ差し引かれて返却されるもの。きれいに部屋を使っていれば、ほとんど返ってきますから、もし入居したときに傷や破損、汚れがある場合には写真を撮っておくなどして自分がつけたのではない証明を残しておきましょう。
また、アメリカでは水道代やゴミの収集費は家賃に含まれていることが多く、ガス、電気、電話などは自分持ちとなるケースが多いのですが、大家さんによっては異なることもありますので、契約時にしっかり確認をしておきましょう。
・・・日本の常識がアメリカでは通用しないこともたくさんあります。とくに、アメリカは契約社会。契約書を交わしたらそれがすべてになってしまいます。ですから、安易に契約書にサインをせず、納得がいくまで確認をしましょう。実はこれがとても大変なことなのですが、最も大切なことなのですよ!
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