精神的疲労の特徴:解説編
精神的疲労の特徴を肉体的疲労と対比して、説明してみます。1.疲れを感じやすいのは朝方それとも夜間ですか?
肉体的疲労は、筋肉に乳酸などの老廃物が蓄積することが原因なので、一日の活動と共に強くなり、活動を終えた夜間にピークになりますが、精神的な疲労は朝、目が覚めた時、つまり、一日を始める前が大きい傾向があります。
2.休むと疲れが取れますか?
肉体的疲労は筋肉中の老廃物が原因なので、休息を取ると、老廃物が取り除かれ、疲労から回復できますが、精神的疲労は休息をとっても、あまり疲れが取れない傾向があります。
3.運動すると疲労感が軽くなりますか?
肉体的に疲れている時に運動すると、疲れはひどくなってしまいますが、精神的に疲れている時には、ただじっと休んでいるより、むしろ、散歩などで軽く体を動かした方が、疲労感は軽くなります。
4.どんな時、疲労を感じやすいですか?
肉体的な疲労は、体に負荷がかかればかかる程、大きくなりますが、精神的疲労ではストレスのかかり具合によって、疲労感が大きくなったり、小さくなったり変動する傾向があります。何が精神的なストレスなのか、はっきりさせる為には、どんな時、どのように疲れたか疲労日記を取ってみるのも良いと思います。
5.どの位の期間、疲労感は続いていますか?
肉体的な疲労は通常、数日以内で回復しますが、精神的な疲れは慢性化しやすい傾向があります。もしも、疲労感が1~2週間以上続いていて、朝早く目が覚めたり、イライラしやすく、仕事の能率が低下してしまったような場合には、疲労の背後に、うつ病が隠れている場合がありますので、精神科の受診も考えてみましょう。
慢性的な精神的疲労は生活の質を損なうばかりか、しばしば、うつ病などの心の病気の引き金にもなりますので、普段から十分な対策を取る必要があると思います。栄養のバランスの取れた食事、適度な運動、生活スケジュールの調整など、生活全般がストレスのかかりにくい方向へ向くように、疲労への意識を高めていきましょう。
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