対人恐怖症は、内気であるというだけでなく、人前に出た時に起こる不安症状が特徴です |
初対面の人に会った時、顔が紅潮し、心臓がドキドキしてしまうといった事は、私達、日本人の間では決して、珍しくないですが、外国、特に、欧米では稀なようです。私達は場の空気を読み、周りに合わせて行動するのを大切にしていますので、相手を意識しやすいのでしょう。対人恐怖症は、欧米人から見ると、日本特有の現象らしいので、文化依存症候群の一つになっています。今回は、対人恐怖症についてお話したいと思います。
対人恐怖症の症状
対人恐怖症は通常、10代から始まり、人前に出た時に、以下のような不安症状が出現します。- 顔面が紅潮する
- 心臓がドキドキする
- 汗が噴き出てくる
- 気持ち悪くなる
- 呼吸が速くなる
- 手が震える
- 頭が真っ白になる
こうした不安症状と共に、相手から悪く思われているといった、認知の歪みが伴いやすく、また、他人との関わりを避けがちになり、引きこもってしまう場合もあります。
>> 次に、対人恐怖症は、うつ病などの他の心の病気と比較して、精神医学的にはどのように位置づけられているかを説明します >>