メンタルヘルス/適応障害

適応障害、人生の節目に潜む心の病気

結婚、転居、退職など、人生の節目は新しい環境への順応が試される時です。うまく適応できないと、心の不調から日常生活に大きな支障が生じる「適応障害」が起きてしまう可能性があります。

中嶋 泰憲

執筆者:中嶋 泰憲

医師 / メンタルヘルスガイド

適応障害とは?
就職、転職、結婚など生活環境の大きな変化時に適応に失敗してしまうと…
現代のストレス社会を精神的に平穏無事に過ごしていくのはなかなか難しくないでしょうか。自然災害や戦争など誰の心にも大きな傷跡を残すような事から家庭や学校、職場での出来事まで私達の心を動揺させる種は尽きません。

とは言え、多くの方は日常生活に大きな問題を生じさせていませんが、一部の方はストレスの影響が強く現れて、心の病気に近い状態になってしまう事があります。今回は、生活環境の変化などのストレスに対してうまく適応できない「適応障害」についてお話したいと思います。


適応障害の特徴

適応障害では学校、職場、家庭などでの明確なストレスが原因となり、心に不調が生じ、日常生活に大きな支障が生じます。適応障害で見られる症状には以下のようなものがあります。

  • 気分の落込み
  • 物事を楽しめない
  • 絶望感
  • 不安
  • 集中力の低下
  • 睡眠障害
  • 飲酒量の増加
  • 学校や職場をさぼる
  • 約束を破ってしまう
  • 暴力的になる


  • 適応障害はすべての年齢において起こり得ますが、生活環境が大きく変化する時期に特にリスクが高くなります。適応障害の原因となるストレスは離婚、失業といった深刻なものとは限らず、他の人にとってはそれほどに感じられない場合もあります。

    >> 次に、適応障害の経過について述べます >>
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