花粉症のくしゃみ・鼻かみが「腰痛」を招く
気持ちのいい季節の春。でも花粉症のくしゃみや鼻かみで、腰痛を発症する人は少なくありません
スギ花粉のアレルギー症状に悩まされる人にとっては、少し気が重い季節。花粉症があると、立て続けにくしゃみが出たり、強く鼻をかむ回数が多かったりと、お腹にグッと力が入りがちです。お腹に力が入ることは、体勢を安定させるためにも悪いことではないのですが、同時に腰痛を招いてしまうことがあります。
特に、くしゃみの瞬間に前傾姿勢を取ってしまい、腰をギクッと痛めてしまうケースも少なくはなありません。また、ぎっくり腰の療養中の人やもともと腰に不調を感じていた人が、鼻をかんだり、くしゃみをしたりする度に「あぁ、腰に響く……」と我慢を続け、腰痛回復が遅れてしまう例もあります。
多忙・緊張が原因の腰痛も多い春
そして花粉症に加えて、春は新年度を迎えて新しい仕事が始まったり、歓送迎会などで忙しくなったり、新しい環境や新メンバーで仕事が始まることで精神的な緊張が高まったりする時期でもあります。腰の疲労や筋肉の緊張が、気づかない間に続いている可能性もあるため、腰痛の自覚症状がなくても、腰のコンディションは整えておいた方がよいでしょう。
連日のデスクワークや力仕事、緊張感などで腰を支える筋肉が疲労し硬くなっている人や、椎間板への負荷が高くなっている人などは、腰に瞬間的に力が加わることで、腰椎周辺の組織や筋肉を痛めてしまうこともあります。
花粉症の人も、そうでない人も簡単にできる、腰の負担を軽減させる腰痛体操をご紹介します。
腰の負担を簡単に軽減する「寝ながら腰痛体操」
1 仰向けで横になりましょう
1. 仰向けで横になります
横になる場所は柔らかすぎない方が良いですが、硬い場所へ寝転がると腰や骨盤辺りが痛いかもしれませんので、バスタオルなどを敷いて調整して下さい。
2 両手を腰の下へ入れます
2. 両手を腰の下に入れます。
個人差がありますが、仰向けで横になると、ウエストのくびれよりも少し上の位置で、手を入れやすいカーブがみられることが多いです。
3 腰で両手をグ~っと押しましょう
3. 腰で両手を押すように力を入れましょう。
ゆっくり、ぐーっと腰を手に押し付ける意識で行います。この時、腹筋に力を入れることになります。簡単にできた人は、次から両手を腰の下へ入れなくても、すぐに腹筋へ意識がいくと思います。
4 お尻から腰にかけてを持ちあげてみましょう
4. お尻から腰にかけてを天井方向へ持ち上げます。
ゆっくりと持ち上げますが、可能な位置まで持ち上がったら、そこで5~10秒間キープします。その後、ゆっくりと腰を下ろし、再度「3」を行います。「3」「4」を数回繰り返してみましょう。
この体操は、日常の腰への負担を和らげる効果も期待できますので、腰痛リスクの高い花粉症シーズンが終わっても、続けていただければと思います。
※この体操の最中やその後に、腰に不快感や痛みなどの気になる症状が出た場合は、無理をせず、直ちに中止して下さい。