コンプレックスを含め、まるごと「自分」
コンプレックスとは気長に付き合い、コントロールしていこう |
そこで大切なのは、無理にコンプレックスをなくそうとしないことです。コンプレックスを含めていまの自分があるわけですから、それを否定することは自分を否定することになります。また、無理に忘れようとすることは自分と向き合うことを拒否することです。
まずは、コンプレックスを含めた「まるごとの自分」を受け入れること。そして、「自分はこういうことにコンプレックスを持ってしまうんだ」ということを自覚し、付き合っていけばいいのです。
たとえば、人前で自分をアピールしなければならないときなど、コンプレックスが邪魔をして萎縮してしまうこともあるでしょう。しかし、「自信がもてないのはコンプレックスのせいだ」ということを自覚していれば、「コンプレックスに打ち克つためにも、ここはひとつ勝負してみよう!」と理性的に考えることができます。こうしてひとつひとつ成功体験を積み重ねることができれば、コンプレックスはしだいに小さくなっていきます。
人は誰でも完璧じゃない
大切な人にコンプレックスを植え付けないこと |
ひとつは、コンプレックスを与える元になった人を恨まないことです。その人によかれと思って言った言葉が、思わぬコンプレックスを植え付けてしまうことはよくあるからです。たとえ親でも、人間は誰しも完璧ではないのです。
もうひとつは、自分の言動で人にコンプレックスを植え付けないように注意することです。あなたが親にされたように、その人によかれと思って大切な人に伝えた言葉や価値観が、コンプレックスの元となってしまうことがあります。子どもやパートナーに対しては、「そのままのあなたが好き」というメッセージを送りましょう。
そして、どんなに親しき仲でも「毒舌は百害あって一利なし」ということを、どうぞお忘れなく。