ストレス/恋愛・結婚生活・離婚問題のストレス

「ニセモノ恋愛」でストレスを増やすなっ!(2ページ目)

恋愛とは、2人で「幸せのカタチ」をつくること。それなのに、恋愛のたびに不幸になってしまうのはなぜ? それは、2人の心理と関係の築き方に問題があるせいかもしれません。

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

ニセモノ恋愛 タイプ2---「モラハラ&デートDV被害」

「キツい言葉や暴力も、愛情のうち」---そんなのウソ!
「キツい言葉や暴力も、愛情のうち」---そんなのウソ!
言葉や態度で巧妙に支配する「モラルハラスメント」。また、恋愛という閉じられた関係を利用し、暴力で支配する「デートDV」の被害です。

これらの加害者は、前ページの「支配型」が極端に行きすぎた人です。最初は、「オレについてこい」的なマッチョさに頼もしさを感じるかもしれませんが、そのうちに束縛、精神的・身体的暴力、過干渉などの「支配」が始まり、相手の自由を奪います。一見情熱的な愛情に見えて、実は閉じられた関係内で君臨することで自尊感情を満足させる「ゆがんだ自己満足」なのです。

被害者には、前ページの「依頼型」や「共依存型」も多いですが、恋愛に依存する人でなくても、被害者になる可能性はあります。特に、恋愛経験が少なく、素直で、他人の言葉を容易に信じやすい人は、被害者になりやすいと言えます。

モラハラやデートDVの被害を受けると、別れるのが困難です。常に人間性を否定され、脅しや暴力の恐怖にさらされているため、この恋愛関係の中でしか生きられないと思い込み、逃げ出せなくなってしまうからです。

この恋愛タイプに気付いた場合、早めに信頼できる人に相談することが大切です。特に、DVや男女問題の専門家への相談が有効です。地域の保健センター、男女共同参画センター、女性センターなどに相談コーナーがあります。


ニセモノ恋愛 タイプ3---「関係性希薄型恋愛」

恋愛のみならず、利害関係を除いたあらゆる人間関係に無関心な人との恋愛です。そもそも、相手には他人と「心のつながり」を育む意欲がないため、愛情を注ぐたびに、寂寞感、孤独感、徒労感が募ってしまいます。

最初は、「クールで理知的な態度が好き!」と憧れるかもしれません。しかし、そもそもクールなのは「情」がないせい。人間関係の中で成長しよう、相手の役に立とうという気持ちがないわけですから、一緒にいても関係がまったく進展しません。

それどころか、対話を面倒くさがって自分だけの趣味や娯楽に没頭し、セックス以外の時間を共有しようとしないことも。何かをしてあげても、それに対する感謝の気持ちも薄く、「頼んだわけじゃない」「勝手にやったんだろう」というような冷たい態度をされることもあります。

こうした関係性希薄型の恋愛を続けていると、会話や団欒に喜びと安らぎを求める自分がつまらなく思えてきます。ため息が増える前に、相手が気持ちに応えてくれる人物なのかどうか、信頼できる人に相談しながら考えてみる必要があります。


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