泣くとすっきりするのは「排泄」と同じ!?
いつのまにか「泣けない自分」になっていませんか?
米国の生物科学者であるウィリアム・H・フレイが行った研究によると、涙には、ストレスに関連した物質やホルモンが含まれていることが分かりました。
その代表的なものとして、「ロイシン-エンケファリン」があります。これは、「ランナーズハイ」などの快感をもたらす、いわゆる脳内モルヒネ「β-エンドルフィン」の一種です。
この「ロイシン-エンケファリン」には、ストレスによって生じる神経反応を楽にする作用があります。この物質の他にも、ストレスを感じるときに分泌される「ACTH」(副腎皮質刺激ホルモン)などの成分も見つかっており、涙は過剰に分泌されたこれらの物質の排泄の役割を果たしているのではないか、とフレイは説きました。
泣くとすっきりするのは「排泄」の効果と同じ? と考えると、少し腑に落ちるような気がしますが、この仮説はまだ完全に証明されたわけではありません。