眠るための薬
睡眠改善薬を薬局で買う時には、なるべく薬剤師さんに相談しましょう |
薬局で買うことができる睡眠改善薬の多くは、塩酸ジフェンヒドラミンという抗ヒスタミン剤を、主成分としています。
ヒスタミンは、風邪や花粉症のときに、クシャミや鼻水の原因となる物質です。このヒスタミンには、脳を目覚めさせておく働きもあり、抗ヒスタミン剤は、そのヒスタミンをブロックすることで催眠効果が発揮されます。
手軽に買えて便利な薬ですが、注意が必要です。妊娠している人やその可能性がある人、授乳中の人、15歳以下の子ども、すでに不眠症の診断を受けている人は飲むことができません。また、緑内障の人、前立腺肥大症の人、排尿困難な人、アレルギー体質の人、医療機関に通院中の人は、飲む前に医師か薬剤師に相談してください。
■ 漢方薬
漢方薬は自然な眠りを妨げている原因を取り除いて、その結果として不眠を改善していきます。作用がマイルドなので、効果が出るまで時間がかかりますが、副作用や習慣性が少なく、過度のストレスやうつ病、更年期障害などの治療も同時に行えます。ただし、3週間以上飲んでも効果が感じられないときや、副作用が出た場合には、飲むのを止めて、医師や薬剤師に相談しましょう。
・ 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
胃腸がやや弱めの人で、神経の高ぶりからくる不眠に
・ 酸棗仁湯(さんそうにんとう)
胃腸があまり強くない人で、疲れすぎて眠れない時に
・ 加味帰脾湯(かみきひとう)
胃腸はさほど強くなく、血色が悪く虚弱な体質の人に
・ 柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)
比較的体力がある人で、不安や焦り、緊張、不機嫌を伴った不眠に