筋肉痛の原因とメカニズム
以前は体内にたまった乳酸が筋肉痛の原因と考えられていましたが、乳酸はエネルギー源として体内で再利用できるため、現在では乳酸だけが筋肉痛の原因であるとは考えにくいと言われています。運動を行うと筋肉にはいつも以上に大きな負荷がかかります。曲げ伸ばしを繰り返すことで、筋肉を構成する筋線維やその周辺の組織に細かなキズができるのです。できたキズを修復する過程でカリウム、ヒスタミン、プロスタグランジンなどのさまざまな化学物質が関与し、これらが神経を刺激したり、炎症を引き起こしたりするため痛みを感じると言われています。
力に抵抗する運動はより強い筋肉痛を起こす
運動前には入念に準備を行おう
普段から運動をしている人でも、筋肉に大きな負荷をかけると筋肉痛が起こります。運動習慣のない人がいきなり激しい運動を行うと、筋肉痛ばかりか筋肉の腱や靭帯などいろんな部位を痛めるリスクが高くなります。ケガを未然に防ぐという観点からも、運動前の準備はしっかり行うようにしましょう。運動前にはウォーキングや軽めのジョギングで体を温め、筋肉の柔軟性をよくするためにストレッチを行います(ウォーミングアップ)。体の中から温まるような感じがすれば準備OKです。天候や気温などによってウォーミングアップにかける時間は変わりますが、体を動かして汗ばむ程度を目安に10分~20分行いましょう。より詳しい内容は、「準備運動・基本のダイナミックストレッチ」をご覧ください。