食物アレルギーの診断ポイントは?
下痢の原因で多い牛乳アレルギー。アレルギーの有無は検査しましょう |
- 日ごろの食事についての記録
- 下痢と関連していそうな食材の絞込み
- 血液検査で食物に対する反応を測定(アトピーの検査)
- 食物負荷試験(原因と思われる食材を投与し、下痢の有無をみる)
さらに、小腸の組織を一部取って顕微鏡で観察する「小腸生検」を行えば、アレルギーによる腸の炎症が判ります。とはいえ、こちらは簡単な検査ではないので、症状が続いて体重が増えない時にのみ行います。
このように診断して、アレルギーの原因となる食品が原因が判れば、具体的な対策を行っていきます。
食物アレルギーの治療法
基本的には、原因食材の除去を行います。しかし、全てを簡単に除去すればよいわけではありません。場合によっては代替の食事も必要です。『アトピーと食物アレルギー』でも解説をした、アレルギーの原因となる「5大アレルゲン」である、卵・牛乳・小麦・大豆・米には、離乳食時期に必要な栄養素がたくさん詰まっています。
乳児に牛乳アレルギーがあり下痢が続く原因になっていた場合は、牛乳の替わりに、『牛乳アレルギーでも飲めるミルク』で紹介した牛乳の成分を分解したミルクや、大豆から作られたミルクへの置き換えが必要となります。
下痢を抑えながら、栄養をいかに確保していくかが治療のポイントです。原因となっている食品の判断が誤っていては、せっかくの努力が無駄になってしまいますので、下痢がなかなか治らない場合はまず医療機関に相談し、正し診断をしてもらうようにしてください。
小腸生検:肛門または口から小腸までに内視鏡を入れて、内視鏡の先から洗濯バサミのような鉗子(かんし)で小腸の組織の一部を採取する。組織を染色して顕微鏡で観察すること。
<参考リンク先>
アトピーと食物アレルギー
アトピーと嘔吐下痢症
食事療法
牛乳を控えて食事対策
牛乳アレルギーでも飲めるミルク