アレルギー/黄砂アレルギー

もはや風物詩ではない! 黄砂の対策を(2ページ目)

花粉症の季節が過ぎたのにアレルギーの症状が続くという方、黄砂が影響しているのかもしれません。例年はこれからピークをむかえる黄砂の飛来、あなたの健康にも関わる問題です。

執筆者:吉國 友和

まずは個人単位での予防

砂漠
年々進行する砂漠化、黄砂も深刻な問題になりそうです
花粉症の対策にマスクを着用する方も多く見られます。黄砂への対策も自ずとマスクによって、少しでも黄砂を吸い込まないよう予防することになるのですが、前ページでご説明しましたように、日本へ届く黄砂の粒子は花粉より更に一回り小さいサイズが多いようです。このため、マスクにしても次のような対策が必要です。
  • 粒子系が数μmまでの細かい粉塵も防ぐ
  • 風によって地上からも舞い上がるので、アゴのところまですっぽり覆うことができる
  • 静電気を発しにくい(少しでもマスク表面に付着させない)
また、衣服も花粉と同じように静電気を発しにくいものを選ぶことも大切ですし、帰宅時には体の表面についたホコリもしっかり落としてから屋内に入るようにしてください。


あなたの街に黄砂は降っていますか?

私が住んでいるのは山口県ですが、黄砂が降ると山は霞んで見え、朝は汚れていなかった自動車も夕方になると黄砂がホコリとなって積もっているのが一目でわかります。福岡県から転勤して来られた患者さんに伺うと、黄砂のために100m先も見えないこともあったそうです。

こうした黄砂の生活への影響は西日本にお住まいの方は言うまでもなく実感されていると思いますが、黄砂とは縁のない地域にお住まいの方はピンとこないのではないでしょうか。しかし、近年の気候変化や仕事で転勤、あるいはセカンドライフを温暖な地域で過ごしたいという場合には、ぜひ黄砂のことも頭の片すみに覚えておいてください。気がつけば黄砂の影響で呼吸器症状が悪化していた……ということも考えられるのです。


日本だけでなく東アジアの一部の国へも有害成分を含有した黄砂が降り注いでいると伺ったことがあります。目覚ましい工業・経済の発展を遂げつつある国々にも、それに伴う大気汚染が進み、それが黄砂を有害物質の嵐と化していますので、今後のことを考えると本来はアジア全域の国家単位での環境問題対策が望まれます。


【関連リンク】
・ 今後の黄砂、ますます心配なところです
砂漠化で悪化していく黄砂(All About 世界のニュース・トレンド)
・ 黄砂が観測されてセキが続いたという心当たりはありませんか?
黄砂の影響? 長引く風邪にはご用心!(All About 50代からの健康法)
・ 粉塵環境下での生活は呼吸器疾患の引き金となります
50代から急増するアスベストの健康障害(All About 50代からの健康法)

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