前のページでは、「周期性四肢運動障害」を、ご紹介しました。ここでは、夜になると脚に異常な感覚が起こる病気について、解説します。
脚がムズムズして眠れない=むずむず脚症候群
( Restless Leg Syndrome: RLS )
ベッドパートナーから、「よく脚を動かしている」と言われませんか? |
痛みや不快感、虫が這う感じ、むずむず感、かゆいなどと表現される、脚の不快で耐え難い異常な感覚は、脚を動かしたり冷やすと楽になります。そのため睡眠中に無意識に脚を動かすので、熟睡できず夜中に目が覚めて、その後はむずむず感のために眠れなくなってしまいます。
次のような症状があると、むずむず脚症候群と診断されます。
1.異常感覚のために、脚を動かしたいと言う欲求が強い
2.睡眠中に落ち着きのなく、脚を動かす
3.横になって安静にしていると、異常感覚が現れたりひどくなり、
脚を動かすことで異常感覚が軽くなる
4.症状は必ず、夕方から夜にひどくなる
参考: 「睡眠障害の対応と治療ガイドライン」
この病気は、鉄欠乏性貧血や糖尿病、尿毒症、下肢静脈瘤、ガン、高コレステロール血症が原因で起こることがあり、高齢者や妊娠中の女性、人工透析を受けている人も起こしやすい傾向があります。また、40~60%の人には、前のページの周期性四肢運動障害が合併しています。
治療は、まず、貧血や糖尿病などの原因となる病気を治療します。元の病気が良くなるだけで、むずむず感がなくなってしまうこともあります。
それでもまだ、症状が取れない場合には、軽症ならクロナゼパムの薬を飲みます。中等症~重症では、クロナゼパムとレボドパやコデインの併用療法が行われます。
これらの治療によりかなり症状が取れますから、心配な方は一度、専門医にご相談ください。
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「不眠を起こす怖い病気 前編:心の病」
「眠りが浅い」
最初のページで「睡眠障害国際分類」を、前のページでは「周期性四肢運動障害」を、ご紹介しました。
当てはまる症状があるようでしたら、早めにかかりつけ医や専門医にご相談することをおススメします。病気でなければ安心できますし、もし病気が見つかれば、早く治療を始めたほうが早く治りやすいですよ。
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