大切な商談の前にはラッキー・タイを身に付ける彼 |
時に、極端にこの魔術的思考にはまってしまう人がいます。例えば、星占いの好きな人は結構いると思いますが、星占いにはまってしまったあまり、仕事の内容も占いで決めるようになるなんて事もあり得ます。もしも、星占い好きの上司が、占いで人事を決めるようになってしまったら…? 今回は、魔術的思考の仕組みについてお話いたします。
人が、占い・迷信を信じてしまうワケ
認知科学で言われていることですが、人間の心は物事を類型化することに優れていて、ある事柄とある事柄の関係を、パターン化して捉える傾向があります。ステレオタイプ的な思考もその一つです。例えば、日本人男性と言えば仕事人間、日本人女性と言えば大和撫子というようなイメージが、一昔前まで確かにありました(現在は置いときます)。こうしたパターンが創り出されるのは、科学的な合理性を持った根拠というより、むしろ、統計的な結果に基づいている場合が多く、さらに、その結果に本当に統計学的な意義があるのか否かも、しばしば不確かです。例えば、AさんとBさんが犬猿の仲とします。Aさんの星座が○○座で、Bさんの星座が△△座だったしたら、「やっぱり、○○座と△△座の人は合わないのね」といったように結び付けてしまうような傾向が、人間の思考パターンにはあるのです。
>>この傾向は、どんな状況で起こりやすいのでしょう? 次ページへ>>