タバコ・禁煙/禁煙の禁断症状

それでもあなたが禁煙できないのはナゼ?

禁煙を失敗するのにはニコチン依存症が大きく関わっています。肉体的、あるいは精神的な依存、これらの原因を知ることでスムースに禁煙を達成することへつながっていきます。前回記事とあわせてご覧ください。

執筆者:吉國 友和

前回の記事に引き続き、今回も禁煙を成功させるためのポイントをご紹介します。禁煙を失敗するのには、その人なりの理由があります。禁煙を成功するにはそうした理由も理解してあげること、本人だけでなく周囲の方の協力も必要です。


禁煙できないカラクリ

喫煙
肩身の狭い思いをしてまでタバコを吸いたいとは思わない……。このご時勢、禁煙したほうが良さそうですよ
実は、禁煙を失敗しやすい時期というものがあります。それは「3」という数字に関連していると言われています。
  • 3日間
  • 3週間
  • 3ヶ月(以上)
まず、初めの3日間はまさしくニコチン欠乏による反動から生じるリバウンド現象のためです。本人の意思とは無関係に、タバコから摂取されていた体内のニコチンが急激に低下することによって、何となくイライラ・不安感などが生じるようです。このことは肉体的依存と呼ばれ、ご本人の意思とは無関係に生じるものですから、禁煙に失敗したからといって一概に本人を責めることはできません。

次に3週間という期間ですが、1週間を過ぎてくると、何となくクチが寂しい、何かおかしいな、と感じることがあります。肉体的にはタバコの影響はすでに取り除かれているはずなのですが、気持ちだけがついてきていないことがあります。これを精神的依存と表現します。例えば誰かがタバコを吸うのを見て、思わず自分も一服してみたくなる……といったことも考えられます。

そして、さらに最後に3ヶ月以上経ってから、これは3ヶ月でも半年でも同じことなのですが、せっかくタバコをやめていたのに、例えば飲み会に参加して思わず1本火をつけた、あとはそのままズルズルとタバコを吸ってしまうといった、油断から生じることが多いようです。特に飲酒時にタバコを欲しくなるという人も多いようです。しばらくは飲酒を控えたり、どうしても避けることのできない付き合いや飲み会ではノンアルコール飲料にしたりすることも有効です。また、周囲の方にも協力をしていただき、もし自分が頼んだとしてもタバコをわけてくれるなと、禁煙を決意したときに前もって宣言しておくことも大切です。


肉体的依存には薬剤治療、精神的依存には気分転換

肉体的な依存を取り除いてスムースに禁煙を達成するための薬剤は、従来からあるニコチン製剤(貼付薬)と、つい先日からニコチン受容体拮抗薬(内服薬)が医療機関でも処方できるようになりました(※現在、喫煙本数と年数と掛け合わせた数値が200以上などの一定の条件のもとに保険適応となっています)。これらの薬は主に肉体的な依存症を取り除くのに有効ですが、精神的な依存を取り除くためには気分転換が必要です。そのためには、タバコを欲しくなったら以下のような行動を試してください。
  • 冷たい水を飲む
  • 歯ブラシで歯ぐきを刺激する
  • 野菜をかじる
人によっては、ジョギングにでかける(体を動かす)、友人に電話をする、ということで気を紛らすという方もいらっしゃいました。どんな方法でも構わないのですが、タバコに目を向けないようにする自分なりの方法を見つけることが大切です。


次のページではタバコと家庭の経済をご紹介します。
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