「寝酒」の回答は、10カ国中日本がトップ!

眠れない夜、あなたはどんな不眠解消法を行っていますか?
フランスの製薬会社が日本を含む10カ国(日本、中国、オーストリア、ベルギー、ドイツ、ポルトガル、スロバキア、スペイン、南アフリカ、ブラジル)の合計約3万5000人を対象に行った世界初の国際的な睡眠調査の結果が2002年12月に発表されました。それによると、不眠解消にアルコールを飲むと回答した人は日本人の3割に達し、参加した国の中ではトップを占めていることが分かりました。

欧州などの国々では「医師に受診」と答える人の割合が5割前後に上っていたのに対し、日本では10カ国中最も少なく8%。一方、「睡眠薬」と答える人も少なく15%となりました。

日本でも近年不眠症に関する意識が高まり、不眠外来を設ける医療機関も増えてきましたが、まだまだ不眠を“病気”ととらえずに、アルコールの力をかりて無理やり眠ろうとする人が多いことが伺われます。しかし、そもそもアルコールで不眠は解消するのでしょうか?

そもそもアルコールで不眠が解消するの?

さて、「アルコールを飲むと眠れる」と思うのはどうしてでしょう。アルコールには覚醒の働きを抑える働きがあるため、寝入りばなに効きやすく、またいったん眠ると深い眠りにおちいるため、“よく眠った感”が出やすくなります。これがアルコールの催眠効果です。

しかし、少量であってもアルコールを「寝酒」として習慣づけるとどうなるでしょう。脳はアルコールに対する耐性を作り出し、強いアルコールでないと効きにくくなります。そして、しかたなく飲酒量や度数を増やすことになり、さらに強い耐性が作られ、より強いアルコールを・・・といった悪循環を繰り返してしまいます。

こうした状況が昂じると、深い眠りを求めるためにアルコールへの依存が増していき、アルコール依存症への道を歩む危険があります。
また何らかの理由で睡眠前に寝酒を飲むことができなかった場合、1日から数日の不眠が現れるようになり、悪夢も引き起こすようになります。さらに、睡眠の途中で目を覚ます中途覚醒が多くなり、悪化すると振戦せん妄などの症状も起こりやすくなります。

酒は百薬の長ともいわれ、適量を飲むのはよいのですが、眠るためのきっかけとして習慣づけるのは、脳や体にとっては負担となるだけ。ナイトキャップは、たまのお楽しみとして“たしなむ”程度にとどめておいた方がよいのです。


酒は適量に・・・でも「適量」ってどのくらい?
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