ストレス/仕事・職場のストレス(パワハラ・セクハラ等)

仕事に夢中で「バーナウト」してませんか?(2ページ目)

仕事に熱中しすぎると、疲れがたまっていずれ「燃えつき症候群」になってしまう可能性もあります。その対策として必要なことはどんなことでしょう?

大美賀 直子

執筆者:大美賀 直子

公認心理師・産業カウンセラー /ストレス ガイド

人間関係も仕事が「中心」に
なっていませんか?

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人間関係のエネルギーのかけ方、考えていますか?
家族や友人、仕事仲間など、私たちは毎日たくさんの人間と付き合っていかなければなりません。しかし、その人間関係もエネルギーを加減していかないと、ストレスがたまってしまいます

あなたが現在の人間関係においてエネルギーを費やしている順に、内側から3層になった円を描いてみましょう。もっともストレスがたまりにくいのは、以下のようなバランスが保たれている場合だといわれています。あなたの場合はどうなっていますか?

・円のいちばん内側の層(第1層)
 あなたがいちばん心を許して、もっとも大切にしたい人たち
 (配偶者、両親、子ども、親友など)

・円の2番目に内側の層(第2層)
 少し心の距離をおきながらも、長く付き合っていく人たち
 (友だち、義理の両親、義理の兄弟など)

・円のいちばん外側の層(第3層)
 付き合いはあっても、それほどエネルギーは傾けていない人たち
 (仕事での人間関係、近所の人など)

人間関係のストレスを回避するには、第1層をもっとも大切にし、第2層以降はエネルギーを順に少なくするようにするのがポイントです。第3層にいたっては、適当にやりすごすくらいの感覚でいいのです。


大切なのは、
仕事とプライベートのバランス

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仕事に熱中していると、本当に必要な人を見失いがち
人間関係のストレスから心の病に陥りやすい人は、上の円のバランスが崩れている人にみられます。

たとえば、嫁姑問題は第1層と第2層がはっきり分かれていないために起こります。また、熟年離婚などは夫も妻も、配偶者を第1層においてこなかったために起こるケースが多いのです。

「バーナウト」の場合は、どうでしょう? 第1層に仕事上の人間関係がきてしまう人が多いのではないでしょうか。

仕事仕事で家庭や恋人のことを二の次にしていると、疲れがたまってきたときにどうなるでしょう? 気がつくと、疲れたあなたを気遣ってくれる人がいないため、疲れが癒されずにそのまま蓄積されていきます。すると、知らず知らずのうちにたまった疲れが心の負担を重くし、仕事も手につかないほど無気力になってしまうことも多いのです。

職業人としての人生は、長いものです。仕事への情熱もロングスパンで捉え、“職業人としての自分”と“プライベートの自分”とのバランスをはかりながら続けていくことが大切です。そして、人間関係のバランスもしっかり築いていくことをお忘れなく。



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