「完璧にこなせてこそ、デキるオトナ」と
勘違いしていませんか?
その完璧主義的傾向が、自分自身の能力を阻んでいることも |
「仕事も家庭も、すべてを理想を手に入れたカリスマ主婦に学ぶ」
こうした「カンペキな成功」「カンペキな幸せ」の記事にグッとくることが多くありませんか? そんなあなたは、完璧主義者的傾向が強い人かもしれません。
完璧主義者は、まじめで努力家であるため、一見とても有能に見えます。しかし、その有能さが遺憾なく発揮されるのは、あくまでも「短期的な局面」でのこと。長い人生のなかでは、この性向が自分自身の能力を阻み、苦しくしていることも少なくありません。
なぜなら完璧主義者は、思わぬ失敗や挫折に合ったときにストレスをためやすく、極端な「○×思考」に走りやすくなるからです。
たとえば、がらっと職種を変えて一から出直してみたくなったり、恋人との関係をご破算にしたくなったり、周りにいる「できない人」を徹底的に否定したり・・・・・・。このように、完璧主義に偏りすぎると、積み重ねてきた実績をうまく生かせず、人生を“ほどよく”楽しめなくなることもあるため、要注意なのです。
完璧主義者が、
会社で長続きしないわけ
受験勉強では、完璧主義は有効だったのに・・・・・・ |
では、なぜ完璧主義な人はなぜ有能なのに簡単に会社を辞めたり、心を病むほど自分自身を追い込んでしまうのでしょうか? 端的にいえば、多くの仕事に完璧主義は合わないからです。
期末試験や受験勉強のように、限られた場面では「完璧主義」は有効かもしれません。しかし、仕事は想定通りに実行できるわけではないことの方が多いのものです。
予算や人員数、時間の限界、スタッフの能力の限界、会社の上層部や顧客の都合、タイミング・・・・・・。このように、いくつもの壁に阻まれ、努力が水の泡になってしまうことの方が、成功の数より数倍も多いのが現実ではないでしょうか。
次のページでは、仕事における「オトナ」の条件についてご紹介します。>>次のページへ