さて、ここまでご覧いただいたみなさんは、ヴァータ、ピッタ、カパはまったく違うタイプの性格を持っているだということがおわかりになったと思います。それでは、3人はそれぞれどんなことにストレスを感じやすいのかを見てみましょう。
ヴァータ子の代表的なストレス要因
・変化のない生活、いつも同じ環境や境遇に身をおくこと
・睡眠不足や過労、極度の緊張感
・不安や恐怖心をあおるもの
・いつも何がイライラの原因になるかわからない(気分が変わりやすいため)
・寒さと乾燥、風の強い日(冬が苦手)
※十分な休息を取り、規則正しい生活を心がけること。入浴などで体を温かく保ち、冷たい食べ物は避けて、常にゆったりとした気分を保つように心がけましょう。
ピッタ子の代表的なストレス要因
・プライドを傷つけるもの
・他人の対応や行動(他人に対して批判的)
・おなかがすくこと(空腹にガマンできない)
・刺激物や過激なもの
・暑さ(夏が苦手)
※辛いものや過激な映画は避け、気持ちの昂ぶりを抑えましょう。水分が多く、甘い食べ物を積極的にとるようにしましょう。体を熱しすぎないよう、暑い時間の行動を控えましょう。休息も大事。
カパ子の代表的なストレス要因
・新しい物事へのチャレンジを強いられること
・変化に富みすぎた生活
・過去に起きた出来事(執着心が強く、蓄積しやすい)
・食べ過ぎや寝すぎ、運動不足(太りやすくなり、心のバランスも乱れやすい)
・湿気や寒さ(梅雨どきや冬が苦手)
※寝すぎは禁物。日中は外に出て積極的に体を動かしましょう。物事に執着しないよう、気分転換を心がけるのも大切。消化がよく温かいものを食べ、油分の多いものは控えましょう。
みなさんはヴァータ子、ピッタ子、カパ子のどのタイプに当てはまりましたか?
もちろん、この3つは体質を司るドーシャが強く出た極端なタイプであるため、そのまま完全に当てはまるという方は少なく、ほとんどの場合、これらのタイプの混合型であるといわれています。しかし、いずれかのタイプに心当たりがあれば、もともとそのドーシャが強い体質であるということを意味します。
アーユルヴェーダでは、こうした体質は持って生まれたものであり、根本的に変えることはできないとされています。
つまり、自分の体質と体質から反映される性格をしっかり把握し、自分はどんなストレスに影響を受けやすいのかを事前に知っておくことで、ストレスを上手く回避できるということがいえるのではないでしょうか。
参考文献:「アーユルヴェーダ究極の健康法」(高橋和巳他 法研)/「インド伝承医学アーユルヴェーダでやせる法」(幡井勉 ごま書房)/アーユルヴェーダできれいにやせる!(たかの友梨・上馬場和夫 光文社)
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