病院で検診を受けて、「このままだとカラダによくないですよ……適度な運動をしてくださいね」といわれたけれど、一体「適度な運動って何?」と思ったことのある方、非常に多いのではないでしょうか。
そこで今回は、関西医科大学で、個人に合わせたいわばテーラーメイドの運動を処方している外来があるとお聞きし、お伺いしてみることにしました。
- 関西医科大学 肥満外来
- 肥満外来のながれ 運動処方の実際…運動負荷検査
関西医科大学 肥満外来
助教授の木村先生 |
まずお話を伺ったのは循環器がご専門で助教授の木村穣(ゆたか)先生。上のお写真の通り、ダンディーな先生でいらっしゃいます。
もともと心臓がご専門で、心臓疾患のリハビリテーションをされているうちに、運動の必要性を実感されたこと、そして、運動を処方する手法はいわゆる糖尿病や高血圧などの生活習慣病にも応用できることに気づかれたことで、この外来を始められたそうです。
肥満外来での治療のながれ
センター内の施設 |
・ 運動負荷試験に基づいた運動が処方され、健康運動指導士による運動療法・指導 1回程度/週
・栄養士による食事チェック 1回/月
・臨床心理士による生活習慣に関するカウンセリング 1回/週
月に一回、医師の診察、結果、治療方針の説明が行われ、プログラムは6ヶ月で終了という流れになります。(ホームページより抜粋、作成)
ちなみに、医療施設ですので、美容目的での減量は対象外になります。
「6ヶ月でやせない場合、この施設のやり方では難しいということで、一応区切りにしています。大体、7.8割の方が5~10kgくらいの減量に成功している印象がありますね。ただし、施設で運動していただくのは週1回くらいが限度ですので、自宅で運動していただくことが欠かせません。そして、運動も重要ですが、それにもまして、食事、生活習慣の見直し、心理面でのサポートなどを総合的に行わないと、減量を達成することは難しいでしょうね」とのことでした。
ちなみに運動療法・指導は一回1800円(自費、運動療法を処方されること自体には保険がききます)です。このプログラムの充実度、かなりの人気なのではと予想されましたが、やはり、肥満外来はなんと、一年待ち(!)だそうです。かかりたくてもかかれないですね……。
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