どう向き合うか
能力を維持することも介護予防の大切な一環です |
「介護予防の目的は、心身機能の改善だけではありません。能力を維持することもまた、狙いの一つなのです。傍目にわかりづらい効果なので、軽視されがちですが、要介護度を上げなくてすむよう、しっかり取り組んでいただきたいものです。
だから、ただ受身でサービスを受けるのでなく、ご自宅でもぜひ積極的に筋力トレーニングなどをしてほしいものですね。簡単な動作で構いません。テレビを見たり、お風呂上りなどに、腕を上げ下げするだけでも効果があります。デイサービスなどに相談し、どんな体操がよいか聞いてみてください。
また、介護予防ケアプランは、各家庭の事情を加味したうえで作成されますので、ご家族側の意見や要望も積極的に話してください。たとえば『昼間は独居状態なので、ガスの火の管理が心配』ということであれば、むりやり調理の支援をすることなどはありません」。
介護予防通所介護を受けるときは、施設のデイサービスの内容を事前に把握しておくとよいでしょう。効果的なリハビリ、レクリエーションを行ってくれるところを、ケアマネさんに聞きましょう。また、事前に見学に行くことも大切、と水上さん。
介護保険サービスを受けていた人は、これまでのようなサービスを受けられなくなり、不自由を感じるケースもあるかもしれません。その場合は、ケアマネさんに相談し、もう一度介護認定の見直しをしてもらう必要があるかも…。実際は、要介護状態なのに、サービス時間が短くなったり、適切なサービス内容を受けられない場合があるからです。
いずれにせよ、介護予防をうまく活用すれば、利用者にとってもいろいろメリットがあるはず。ケアマネさんや地域包括支援センター、自治体、ご近所などから、地域の情報を集め、どんなサービスを受ければよいか、家族で話し合ってはいかがでしょうか。
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