今回は、腹筋運動を取り上げます。腹筋運動は、通信販売の器具を利用する必要ありません。座っている時、歩いている時、通勤中、運転中にできる腹筋運動方法を紹介しましょう。

【腹筋運動の効能?】

ウエストをすっきりするために腹筋運動をする方も多いと思います。しかし、医学的に考えて、腹筋運動を積極的に誰でもやる必要はありません。

例えば…
・腹筋運動と背筋運動を合わせた腰痛体操は、腰痛の緩和に役立つので、腰痛患者の方に指導しています。
・腹筋を鍛えて腹圧のかけ方が上手になると、便秘の方は便通がよくなります。
・腹筋運動と関係が深いのが腹式呼吸です。腹式呼吸と腹圧のかけ方の練習は、出産を控えた妊婦の方は『息み方』として、練習しています。

腹筋運動の鍵はこの辺にありそうです。
運動方法を説明する前に、解説に必要な腹筋の構造、2種類の筋肉運動、逆腹式呼吸などについて説明します。

【腹筋の構造】

運動の前に簡単な腹筋の解剖学を勉強しましょう。腹筋には大きく2つあります。
前腹筋(直腹筋+錐体筋)と側腹筋(外腹斜筋+内腹斜筋+腹横筋)です。

前腹筋は、お腹の前側でお臍の上と下の部分です。普通の筋肉と異なり、特定の関節を曲げる筋肉ではありません。前腹筋の作用は、腹圧を高めることと、脊柱を前に曲げることです。どちかといえば、脊柱を前に曲げる作用が主です。前腹筋のうち、直腹筋を鍛えるには、脊柱を前に曲げる動作を含む運動が必要です。

側腹筋は、いわゆる脇腹にあります。側腹筋の作用は脊柱を前または横に曲げることと腹圧を高める作用ことです。どちらかといえば腹圧を高める事が主です。

逆に腹圧を高める動作・運動は腹筋運動になります。

【等張性運動と等尺性運動】

筋肉の使い方は、等張性運動と等尺性運動があります。この2つを荷物を持ち上げて、抱える動作を例に取って説明します。関節は肘関節で、上腕二頭筋(力こぶ)を収縮させます。

等張性運動は、肘関節を曲げて、荷物を抱える動作までに相当します。この動作では、肘関節を曲げるために、上腕二頭筋は収縮して長さが短くなっています。

等尺性運動は、肘を曲げ続ける動作の時に相当します。この動作では、肘関節の角度は変わらないため上腕二頭筋は長さは変わらずに(等尺性に)収縮を続けています。等尺性運動では、神経から筋肉に強い電気刺激が伝わっているのは、始めの7秒程度です。このことは、等尺性運動トレーニングをする時に重要です。7秒間の等尺性運動は無酸素運動で使う筋肉は速筋型の筋肉を多く使うことになります。

腹筋を例に取ると、前腹筋を使う動作は主として等張性運動で、側腹筋を使って腹圧を高める動作は主として等尺性運動です。