サンダルを履くと足が痛い! サンダルで靴擦れしやすいのはなぜか

サンダルによる足の痛み

サンダルを履いて足の甲などに靴擦れができたり、足が痛くなったりした経験はありませんか? サンダルのデザインが原因かもしれません


靴でもサンダルでも、甲の部分を「アッパー」と呼びます。サンダルの場合、アッパーが数ミリから数センチの幅のベルトの組み合わせで作られていたり、切り込みの飾りが入っていたり、つま先とかかとでデザインがつながっていなかったりと、デザイン的な「切れ目」がたくさんあります。そのような切れ目からは足がはみ出そうになりやすく、足はアッパーの端と当たりやすい状態になってしまいます。これはサンダルによる靴擦れや脚の痛みの大きな原因の一つです。

サンダルによる靴擦れや足の痛みの原因を見極めて、上手に対策することで痛みや靴擦れリスクを軽減することができます。

 

サンダルのデザインが靴擦れの原因に……簡単な加工で対策可能

ヒールやパンプスも含め他の靴では何ともないのに、サンダルを履くと必ず靴擦れになってしまうという方がいます。多くの原因は、冒頭のデザインの切れ目の問題と関係しているようです。

対処法は、デザインの端の部分を足に当たらないように、または、当たってもストレスにならないように加工してあげることです。単純な方法ですが、少しの工夫や加工でずっと楽になります。そして、デザインの切れ目が靴擦れを招く理由は、単にそこに足が触れやすいからというだけではありません。その原因によっても適切な対処法が違ってきます。まずは、ご自身の足の痛みや靴擦れの原因をしっかりと分析してみましょう。

1. デザインの端が硬く、その部分に靴擦れを起こす場合
デザインの切れ目となる部分は、どうしても大きな力が加わるため、補強されています。また、表革が切りっぱなしのことは少なく、端は折り込まれていることがほとんどです。これらは強度を高めるために必要なことですが、その部分が硬くなり、足に負担をかける原因となります。

2. ミシンのステッチや裏革の断面が靴擦れをおこす場合
ベルトやデザインの端の部分には、ミシンがかかっていて縫い目があります。その縫い目に沿って、足に接する側の裏革は裁断されています。素材が薄くて硬い場合、裁断面が硬く肌にあたりやすく、ミシンのステッチも革に沈みこまないため、肌に当たって靴擦れを起こすことがあります。素材が厚い場合や柔らかい場合には縫い目や断面が問題にあることはありません。マイクロファイバーやスポンジを裏張りした生地の場合にはやわらかく、靴擦れの原因になることはないでしょう。

3. デザインの切れ目が内側を向いていて靴擦れをおこす場合
もう一つの原因は、デザインの切れ目となっている部分が内側を向いていることで、足に食い込みやすくなっているケースです。もちろん意図してそのようなことをしているはずはありません。端が内側を向いてしまう理由として考えられるのは、靴作りにおける「つり込み」という工程です。つり込みというのは、ワニというつり込み用のペンチを用いてアッパーを引っ張り、木型に沿わせるために行います。靴は、この木型が寸法の基準となるため、サンダルのようにパーツが少ない場合であっても、寸法を合わせるためにも木型につり込んで作ります。このつり込みで、木型にきちんと沿わせようとすると、デザインの切れ目となる端の部分をしっかりとと引っ張る必要があります。端の部分が木型から浮いてしまっていては、出来上がったときにだらしの無い印象にもなってしまうからです。しかしそれが災いして、木型を抜いたときにわずかながら端のラインの縮みを生むと考えられます。その縮みによって、端の部分が内側、つまり足のほうにわずかに向いてしまい、足は逆にデザインの切れ目である端の部分から外側にはみ出そうとするため、くい込み、靴擦れを生じる原因となってしまいます。このような状況は足の指周辺だけではなく、甲周りの部分でも足に食い込んで靴擦れや痛みを起こします。
 

サンダル画像別に見る靴擦れや痛みが起こりやすい部位・原因

実際に、いくつかのタイプのサンダル画像を挙げながら、どの部分に靴擦れや痛みが生じやすいかを見てみましょう。
 
オープントウの靴がくい込みやすい場所

オープントウの靴がくい込みやすい場所

 
つま先が横一本バンドの靴のくい込みやすい場所

つま先が横一本バンドの靴のくい込みやすい場所

つま先が細いバンドの場合のくい込みやすい場所

つま先が細いバンドの場合のくい込みやすい場所

甲の部分もくい込みやすい場所のひとつ

甲の部分もくい込みやすい場所のひとつ

 

サンダルデザインごとの足の痛み・靴擦れ解消法

上記のどのタイプに当てはまるかを確認し、それぞれのデザインにあう対処法を試してみましょう。繰り返しになりますが、痛みや靴擦れの原因となるデザインの端の部分を足に当たらないように、または、当たってもストレスにならないように加工してあげることが大切です。具体的な対処法を紹介します。

1. デザインの端が硬く、あたって靴擦れをおこす場合の対処法
ベルトの組み合わせのデザインで多いです。足に当たっている部分が折り込まれている場合は、その部分をたたいて潰してあげることで、足への辺りが軽減されます。ただしそのためにはトンカチが必要になることと、中に土台となる何かを入れなければならないことから、少し難しいかもしれません。できそうにない場合は、その部分の革をよく揉みましょう。洋服のつまみ洗いのような要領でやると良いです。少し時間はかかりますが、柔らかくなります。短時間で柔らかくしようとして、手の方が痛くなってしまうといけませんので、様子を見ながら行ってください。柔らかくなってもまだ靴擦れや痛みがある場合には、やはりたたいて潰す必要があるかもしれません。靴修理店などで足に当たっている場所をたたいて潰してくれるよう相談してみるのも良いでしょう。

2. ミシンのステッチや裏革の断面が靴擦れをおこす場合の対処法
靴擦れが起こった場所のサンダルの足に触れる面を触ったとき、縫い目の一つ一つを指先で感じることができる場合にはこの縫い目が原因だと考えられます。その場合は先ほどと同じように、たたいてミシン目を潰すことが最も良い方法です。このミシン目については、揉んで柔らかくなることはありません。ミシン目よりも裏革の断面がざらざらして気になる場合には、断面の角がなくなるように、斜めに切ると足へのあたりが軽くなります。
断面が足に当たる場合はハサミで角をカット

断面が足に当たる場合はハサミで角をカット

3. デザインの切れ目が内側を向いていて靴擦れをおこす場合の対処法
ただたたいても、普通に揉んでも効果が無いため、諦めてしまいがちなのがこのタイプです。方法は内側に向いているところを外側に向くようにくせをつけてあげることです。その際、少し伸ばす必要があるかもしれません。私がよくやる方法は2つあります。1つは道具が必要なので、先に道具が無くてもできる方法を紹介します。

道具を使わない場合は、手で引っ張ったり伸ばしたりすることで、くい込もうとしているアッパーのラインを変えるようにします。
指で外に広げるように伸ばす

指で外に広げるように伸ばす

オープントウのタイプでは、革をしっかりとつまむ余裕がありません。そのため、靴擦れを起こしている部分に人差し指を引っ掛けて、外側に広げるように伸ばしてみてください。一気にやろうとせず、テレビなどを見ながらでも構いませんので、時間をかけて、端が外側を向くクセをつけるようなイメージでやってみましょう。
 
指がしっかりと入るなら、外側に折り曲げながら伸ばす

指がしっかりと入るなら、外側に折り曲げながら伸ばす

開いている部分が大きくなると、指でしっかりつまむことができます。このような場合には、端の部分を少し外側へ折りかえるように広げます。このとき、なるべく端の方だけを折るようにしましょう。素材が厚い場合にはむずかしいかもしれませんが、その場合も折れないにしろ、曲げるようにして広げてください。次に、端が折れ曲がるようでしたら、折れた状態のままで、その部分を両手の親指と人差し指でつまんで伸ばします。つまみ洗いをするように、揉むのも有効です。
甲の部分も同様に、外側に折り曲げながら伸ばす

甲の部分も同様に、外側に折り曲げながら伸ばす

甲の部分がくい込んでしまう場合も同様です。靴擦れをおこした部分の端を外側に折り曲げて、伸ばします。ただし、靴擦れをおこした部分以外も、折り曲げなくて良いですが、伸ばしましょう。

次に、器具を使った方法を紹介します。
靴に足があたって痛い場所を伸ばす道具

靴に足があたって痛い場所を伸ばす道具

これは、靴の1点を伸ばすための道具です。最も良く使われるのは、外反母趾の指の付け根を伸ばすためでしょう。この道具を用いて、これまで手で行ってきたことと同様に、端を外側に向けて伸ばす加工を行います。
オープントウの端も簡単に伸ばせます

オープントウの端も簡単に伸ばせます

コツは、靴擦れをおこす部分を中央に置きながら伸ばすことです。アッパーをしっかりくわえさせてしまうと、端を伸ばすことができません。画像のように、伸ばしたい部分が、輪の中央あたりに来るようにします。目的はあくまでも、端を外に向けて広げることです。

 
幅広い用途で使えますので、靴に足があたって痛くなることがよくある場合には、1つ持っておくととても便利です。私も同じものを使っています。

このほかに、くるぶし部分のバックルが足に当たって靴擦れをおこすということがたまにあります。
バックルの角が靴擦れの原因になることがある

バックルの角が靴擦れの原因になることがある

その場合は、どこかを伸ばしても、足へのあたり方は軽くなるものの、靴擦れの解決には至らないことがほとんどです。その場合は、バックルの角を丸く削り、足にあたっても靴ずれがおこらない様にするほうが有効です。
240番から400番の間の紙やすりがおすすめ

240番から400番の間の紙やすりがおすすめ


靴擦れはとても痛く、デザインが気に入って買った新しい靴で靴擦れをおこすと、とても悲しくなってしまうものです。何とかして履きたいと思うものでしょう。ご紹介した方法では、道具を使う方が早く加工ができますが、時間をかければ手でも十分に効果が感じられるでしょう。なるべくなら靴擦れをおこすサンダルには出会いたくないですが、もしも購入したサンダルで靴擦れを起こしてしまった際には、対処法の参考にしてみてください。
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