運動と健康/リハビリ・介護予防

あなたにとっての「適度な運動」とは?(3ページ目)

「適度な運動」とよく言われますが、どのようにして適度かそうでないのかを判断すればよいのでしょうか。酸素摂取量など複雑な検査をしなくても、適度な運動を簡単に判断するための目安があります。

執筆者:吉國 友和

カルボーネン法による運動強度算出法

階段
階段をのぼるとドキドキしませんか? 安静時の脈拍と比べてみてください
安静時の心拍数には個人差があります。次の式は安静時心拍を組み込むことによって、より正確な運動強度を推定することができます。

運動強度(%)=(運動時心拍数-安静時心拍数)÷(最大心拍数-安静時心拍数)×100

こちらの方法でも最大心拍数を知る必要があるのですが、仮に最大心拍数が170安静時心拍数が70の人であれば、目標とする運動強度(60~80%)となる心拍数は次のようになります。

目標心拍数 = (
17070)×0.6~0.8+70
      = 130~150(拍/分)

なお、安静時心拍数を測定するには、起床直後に1分間の脈拍を5日間測定して平均値を求めてください。日中であれば30分以上横になってから、寝た状態でそのまま測定するとより正確に求めることができます。


少しずつ体を慣らして自分にあった運動を

階段
スポーツクラブなどでは実際に運動をしてみて適切な強度を測定することもできます
適度な運動は健康のためにはかかせないものです。あまりきつい運動はかえって体にとっても負担となってしまうものですが、体が慣れてくると同じ運動を行ってもきついとは感じなくなります。午前中の運動は避け、体の調子が整ってくる午後から少しずつ行ってみてください。


スポーツクラブや高度な設備を有するリハビリテーション施設などでは呼気中の酸素量なども測定することで更に詳しく個人にあった運動量を分析することもできますが、ご家庭でも簡単に判断するための目安をご紹介しました。運動の秋、せっかくの過ごしやすいこの季節ですから、じっとしているのはもったいないですよ! 美味しいものを食べてから、腹ごなしに散策してみませんか?


【関連リンク】
・ 適度な運動を始めるには、まずはウォーキングから!
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