ダイエットで腰痛が軽減?
気持ちよく体を動かし腰痛が緩和したという人もいます
腰痛には、考えられる要因がいくつかあるのですが、筋肉疲労が絡んでいる腰痛の場合は、軽度であれば、少しでも体を動かす機会を生活習慣に加えるだけで、硬く緊張した筋肉がほぐれやすくなり、腰痛を感じる回数が減るといったこともあります。体を動かすことにより、血流が滞りがちな部分の血流が、回復していき、腰痛を効果的に予防すると考えられます。
しかし、血流の回復がもたらす効果の他に、運動による脂肪燃焼により、ダイエット効果もみられ、体重増加が腰痛に関与していたケースでも、体を動かすことで、腰痛が軽減されることがあります。
脂肪がつくと腰の負担が増える?
では、なぜ体を動かしダイエット効果がみられると、腰痛が軽減されるケースがあるのでしょうか? そこには、お腹周りにつく脂肪との関係があると言われています。
腰痛になると腰の負担を気にして、体を動かすことを避けるようになる人がいます。特に、腰周辺や下半身を動かさないように注意を払うようになると、筋肉量が減少、代謝も低下し脂肪燃焼がされにくくなります。本来私たちの体は、お腹側と背中側にある筋肉のバランスを保つことで、腰部はもちろんのこと背骨をしっかりと支え、姿勢や動作の保持が可能になっています。
「お腹側と背中側の筋肉バランス」というと、難しく考えてしまうかもしれませんが、お腹側の筋肉はお辞儀の動き、背中側の筋肉は、体を反らせる時に働くという、お互いが逆の働きを持つと考えると、イメージしやすいかもしれません。とても大切な背中側の筋肉のチカラ
実際は、このように単純ではないのですが、分かりやすくいうと、このバランスが崩れることで、背中側の筋肉の働きが低下し、お辞儀姿勢が強まるという状態になります。体を支える筋肉の働きを比率で表すと、腹筋の力が「3」、背筋の力が「7」となり3:7であると言われています。
それだけ、背中側の筋肉の働きが大切であるということになります。脂肪はお腹につきやすく、お腹側の筋肉の働きが低下しやすくなり、その結果、姿勢を支える働きのために背中側の筋肉の負担が増えてしまい筋肉疲労へ……そして、お腹側と背中側の筋肉バランスが乱れ、腰部への負担が慢性化するようになると考えられます。
脂肪がつきやすいケースでの問題点
食事内容や食事の時間帯にも注意しましょう
脂肪がつき、体重が急増した場合に、体が重くて運動を避けがちになったり、運動意欲や気力が低下して、体を動かさない生活を送りがちになったりすることもあります。それがさらに、筋肉の機能低下や血行不良、そして体重増加へとつながる恐れがあるのです。
腰痛は、ストレスとの関わりが深いとも言われていますが、ストレス解消法の中にも脂肪がつきやすいものがあります。それは、暴飲暴食でのストレス解消です。ストレスにさらされる日々が続くと、エネルギーを蓄えやすくするコルチゾールという一種のホルモンの分泌が増えるため、エネルギーを蓄えるように脂肪をためこみやすい状態になる可能性があります。
ストレス状態では、脂肪になるスピードも速いと言われていることに加え、心身の疲労で運動をする気力も失いがちになったりと、脂肪を燃焼する機会も減ってしまうかもしれません。かといって、脂肪を減らす目的でも、体を動かさずに無理な食事制限をする、ということは逆効果です。ダイエットにより、筋肉量が減り、冷えやすい体質に変化してしまったりと、体調を崩す危険があります。ストレスから解放されるような生活を送ることは、実際には難しいという人も多いかと思います。
ですが、腰痛軽減・予防のことを考え、なるべく深夜の食事は控え、日常的は暴飲暴食はしないようにしましょう。多忙で睡眠時間が短い人もいると思いますが、睡眠時間が4時間以下では、肥満になる確率も高くなるという研究もあるため、睡眠時間についても要注意です。