アミノ酸飲料あれこれ その1…V.A.A.M.
体長5cmのスズメバチは一日になんと100kmを移動できるそう。スズメバチの成虫は他の昆虫などの肉をお団子にして巣に持ち帰り幼虫の餌にします。ところが、成虫は幼虫がいないと死んでしまうのです。原因は、スズメバチの成虫はなんと、運んできた餌を食べた幼虫が分泌する液を逆に栄養として摂取しているのです。この幼虫が分泌する液を調べてみたところ、17種類のアミノ酸が独自のバランスで含まれており、これを再現したものが「V.A.A.M.(スズメバチアミノ酸混合液)」。そしてこれを哺乳動物に与えるとどんな影響があるかを調べたところ・・・
もともと動物は、エネルギー源としてまず糖質(グリコーゲン)を使い、運動を始めてから20~30分くらいしてから、始めて体内の脂肪が燃焼すると考えられています。ところが、マウスを使った実験では、V.A.A.M.を飲んだマウスは泳げる距離が長くなり、その理由として、最初から脂肪を燃焼させてエネルギーとして使うことができているのではないかということを示唆する実験結果がでました。
実際、その機序はよくわかっていないようですが、多くのスポーツ選手が好んで飲んでいるところをみると、人間にもある程度応用が効くのではないかと期待してしまいますね。(実は、ガイドも趣味でよく泳ぐのですが、泳ぐ際にV.A.A.M.を飲むと、ホントに泳げる距離が違うので、何でだろうと常々思っていました。)
ホントに運動の最初から、脂肪を燃焼させることができるなら、今話題の「メタボリックシンドローム」なんかにも効果的かもしれないですよね。
(メタボリックシンドロームについてはメタボリックシンドロームって何?へどうぞ)
アミノ酸飲料あれこれ その2…BCAA飲料
BCAAとは分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acids)の略。必須アミノ酸のうち「バリン」「ロイシン」「イソロイシン」の3種類のアミノ酸を指します。BCAAの特徴は他のアミノ酸が肝臓で代謝されるのに対して、筋肉で代謝されること。運動するときに筋肉が壊れるのを防ぎ、効率的なエネルギー源になると考えられています。また、運動時の疲れの原因の一つとなる乳酸の発生を抑えるともいわれています。
つまり、BCAAを飲むことによって筋肉の疲労回復や筋力アップが見込めるということ。ひいては基礎代謝をあげてダイエット効果が期待できるのではないかということです。
アミノ酸飲料あれこれ その3…アミノ酸配合飲料、プロテイン飲料
またBCAA以外のアミノ酸配合飲料もコンビニにありますが、これはある特定のアミノ酸に注目するのではなく、カラダを構成する20種類のアミノ酸をバランス良く取り入れることによって、なんらかの健康効果を期待できるのではないかというところみたいです。(あいまいですが、代表的なアミノ酸飲料の各社のホームページをみてもあまり詳しい説明は載っていないので、そのくらいの感覚でいいと思います。)またプロテイン飲料は主にスポーツをするヒトを対象にしたもので、原料によって大豆、卵、カゼイン、ホエイ(乳清)プロテインなどがあります。これは主に筋肉の原料になるプロテイン(タンパク質)を補給するためのものですが、ホエイプロテインはBCAAの含有率が高いので、筋肉の疲労回復により効果的ということで、最近注目されているみたいですね。
まあ、もともとホエイ(乳清)というのはチーズを作った時にでてくる残りの物質で、普通に川に産業廃棄物として捨てると、プランクトンなどの大量発生を招くほど栄養価の高いものなので(ですから捨てるにも規制があったそう)、疲労回復に効くというのはありそうな話です。
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普通に食事していればあまり不足することのないアミノ酸ですが、自分のタイプにあわせて試してみるのもいいかもしれませんね。
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