ビールは太ると誤解されがちですが、ビールそのものは太るものではありません。 |
ビールの誤解
「ビール腹」などというように、ビールを飲むと太るように誤解されます。ビールは、大びん(633ml)1本当たり230~250キロカロリーの熱量がありますが、アルコールのカロリーは、すぐに血行の促進や体熱の上昇に消費されて、食品の炭水化物のように脂肪に変わってカラダに蓄積されることはないといわれています。
ただし、ビールを飲むと食欲がましてついついおつまみを食べ過ぎること、また飲み過ぎると肝臓はアルコールの代謝に働いて、食べたものの処理が後回しになり、結果として脂肪蓄積になることが原因ですから、食べ過ぎ飲み過ぎにはご注意を。
ビールを飲む時の注意
最近低価格で人気の発泡酒は、麦芽の使用比率がビールに比べて少ないので、麦芽成分に由来する健康に役立つ作用は期待できそうにありません。また、ビール発酵過程に欠かせないビール酵母にはアミノ酸やミネラルなど健康に有効な成分が豊富に含まれ、健康食品としても市場に出ています。ではビールにも、その効果が期待出来るかというと、一般的なビールは酵母が沈殿しうわずみを飲みますので、ビール酵母の効用は期待できません。ただし最近では地ビールなど個性豊かな種類が増え、中には無濾過で熱処理していない生きたビール酵母入りの商品も売られています。
痛風は尿酸値が高くなる病気ですが、ビールは尿酸の原料となるプリン体が他のアルコールよりも多いので、痛風にはよくないと言われていましたが、最近はビールに関わらずアルコールは全般的によくないので、飲む場合は適量をという指導になっています。
また東洋医学では、ビールはカラダを冷やす陰性の働きが強いので、冷え性の方や風邪を引いている時なども控えましょう。ビールに限らず、アルコールは薬効もある一方で、飲み過ぎはアルコール性肝障害なども招く原因となります。何事もほどほどに楽しみましょう。
参考
■研究開発最前線(KIRIN)
■アルコールと健康(ビール酒造組合)
■食材健康大事典(時事通信社)
■関連リンク
●肝臓をいたわりアルコールをうまくつきあおう(食と健康)
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