企業のIT活用/セキュリティ/暗号化

カード情報漏洩しないための対策(3ページ目)

カード情報漏洩による不正利用事件が発生しています。原因には大きく分けて、内部犯行によるものと外部からの攻撃があります。それぞれの対策をみていきましょう。

水谷 哲也

執筆者:水谷 哲也

企業のIT活用ガイド

カード情報漏洩の第一報はカード会社からの照会

カード情報漏洩の第一報は、カード会社からの照会で発覚する
カード情報漏洩の第一報は、カード会社からの照会で発覚する
アリコジャパン、アミューズいずれもカード情報漏洩の第一報は、カード会社からの照会でした。

カード会社では不正利用がないかシステム的にチェックしています。同じ時間帯に東京のお店と大阪のお店で買い物があったり、顧客の買い物パターンと違うカードの使われ方を検知すると、電話で顧客に買い物した事実があるかどうか確かめます。

複数顧客の不正利用が判明し、不正利用前に同一のショップで買い物していた場合、そのショップからカード情報が漏れた可能性が高くなります。そこで該当するショップにカード情報流出の可能性があると第一報が入ります。

カード決済は顧客にとって利便性が高い決済方法で、多くの通販サイトで活用されています。ほとんどのサイトではカード番号と有効期限だけで決済でき、カード情報さえ手に入れてしまえば容易に不正利用可能です。

不正利用による被害はネットショップの負担

不正利用によるチャージバックは加盟店負担になる
不正利用によるチャージバックは加盟店負担になる
不正利用が発生するまで気づいていないネットショップが多いのですが、なりすましなど不正利用によるチャージバック(代金請求の差し戻し)は加盟店負担になります。

そこで登場しているのが3Dセキュアサービスです。従来のカード情報以外に、事前に利用者がカード会社に登録しておいたパスワードを入力するもの。3Dセキュアサービスのカード決済を行うネットショップは、チャージバックの責任がカード会社となり負担がなくなります。

ただ利用者は意外とパスワードを登録したことを覚えていません。カード決済の途中までいってパスワード入力で思い出せず、買物から逃げてしまいます。各カード会社の会員サイトへリンクを貼り、パスワードを見つけ出す工夫が必要でしょう。

社団法人日本クレジット協会の統計によると、2009年4月~6月の不正利用額は24.1億円です。カード会社の検知システム向上などで減少傾向にはなっていますが、まだまだ多大な金額です。カード情報を漏洩させないよう、しっかり対策してください。

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