社会人の大学・大学院/社会人の進学・学生生活事例

大学院在学中に出産・育児、そしてMBA取得(2ページ目)

育児をしながら自らの成長を目指し大学院に進学。在学中の第2子出産を乗り越え、昨年関西学院大学専門職大学院においてMBAを取得した篠原亜希子さんにお話をうかがいました。

西島 美保

執筆者:西島 美保

社会人の学びガイド

「何とかなる!」と楽観的に

---篠原さんはお子さんが2人いらっしゃるそうですね。上のお子さんが3歳の時に進学されていますが、子育てと仕事、学業の両立に不安はありませんでしたか?
不安がないといえば嘘になりますが、もともと楽観的なので何とかなる何とかする、ダメだったらその時に考える、という感覚でした。「両立している」という意識が希薄なので、楽観的に考えられたのだとも思います。

---楽観的というのはいいですね! ご自身をもう少し自己分析すると?
そうですね……。何でもしたい! 欲しい! と二兎を追うタイプです(笑)

私は何事にも集中する方なので、仕事と子育てを同時にしておくくらいで丁度いいですね。もし子育てだけであれば早期教育などに集中し、子供に集中光線を浴びせてしまい子供をつぶす可能性があるかもしれませんから。

---なるほど。では関西学院大学専門職大学院を選んだ理由は何ですか?
当初、近所にあるという理由から別の学校を検討していましたが、働きながら学ぶことが難しいようなので諦めました。関西学院大学は「マーケティング的な内容を深く学べそう」「何となくよさそう」「梅田キャンパスが通いやすそう」などの理由で決めました。

---学生時代は農学専攻でしたが、MBAとの関連性などで不安に思いませんでしたか?  
仕事はセールス・マーケティング関連でしたので不安はありませんでした。ただ農学部など科学の世界と社会科学の世界では、「研究」のスキーム、手法、捉え方が異なるという不安がありました。このギャップを埋めるために、社会科学の研究の仕方などの本を読みました。

自分のことは調整できても子供の体調はコントロールできない!

---受験準備はどのようにされたのでしょうか?
書籍の購入に費用がかかりました。受験では英語も必要でしたが、もともとTOEIC(英語の試験)のために時々勉強していましたし、得意ではないものの苦手意識がないので、英文に慣れるためにTOEICの長文問題集をみていたぐらいです。受験準備期間は1ヶ月くらいでした。

---1ヶ月ですか! では実際に社会人学生になり、どんな点に苦労しましたか?
試験やレポート提出の作業と子供の体調不良が重なると大変でした。仕事は、徹夜する、昼ごはんを食べずにするなど自身のやりくりで都合つきますが、子供はコントロールできませんから。

---確かに!子供はしょっちゅう風邪をひいたり熱を出したりしますしね。

早寝早起きを心がけた社会人学生時代

---社会人学生時代の1日のタイムテーブルを教えてください。
朝5時頃起床、7時に子供を起こし、保育園経由で8時半到着。5時半頃退社。単位取得のめどがたつまでは、例えば月と木曜日など平日2日間、土日の両方かどちらかの講義をとっていました。講義は1科目3時間で午後9時半の講義終了後車を飛ばして帰り、ぎりぎり寝る前の子供に会って絵本を読んだり添い寝したりしていました。

平日の講義がない日は、仕事が終わると保育園に子供たちをお迎えに行き、帰宅。晩御飯・お風呂などを終え9時半頃子供を寝かしつけ、私は12時就寝です。子供が体調を崩した時は、保育園から病院に直行です。

--- 2年半の社会人学生生活を終えた今、入学前と比べて自身の変化はありましたか?
2年半の間にもっと勉強をすればよかった、さらに学んでみたい、などの欲望があります。MBA学位を取得したことを周りに堂々と言えるほど勉強した、という感が乏しいです。時間のなさを言い訳にしたくはありませんが、もっと時間があれば、参考図書をたくさん読んだり、調べたり、考えたりできたのかなという気持ちがあります。「もっともっと」という欲望が沸いています。

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