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億万長者に学ぼう! ハロルド・ジェニーン

米国ITT社を全米2位の成長企業に押し上げたハロルド・ジェニーン。起業家が学ぶべき、彼の「3行の経営理論」とは?

執筆者:藤井 孝一


今回は著名な起業家、ハロルド・ジェニーンのサクセスストーリーの中から、週末起業に役立ちそうな「学び」を抜き出し、ご紹介します。どんなことからでも学び、自分の肥やしにできることも経営者の大事な資質。この際、学ぶ対象はうんと大きい方がいい、そう思ってあえて億万長者に学んでみましょう。


ハロルド・ジェニーン(1910~1997)
1959年、米国ITT社のCEOに就任。その後、四半期単位で58期連続増益を記録。就任当時、ITTは、売上高7.6億ドル、収益3000万ドルにすぎなかった。しかしジェニーンにより、1977年には売上高・収益ともに20倍に。当時における同社の成長パフォーマンスは、IBMに次いで全米二位とされている。


ビジネスは「最終目標」から考える


ITT(国際電話電信会社)のハロルド・ジェニーンをご存知でしょうか。彼の知名度は、日本ではいまいちです。しかし、アメリカでは伝説の経営者として有名な人物です。最近、日本でも彼の回想録「プロフェッショナルマネジャー」(プレジデント社)が発売されました。本書は、ジェニーンの経営に衝撃を受け、今も経営の師と仰ぐファーストリテイリング(ご存じユニクロ)のCEO柳井正氏が解説をしています。

ジェニーンは、エイビスレンタカー、シェラトンホテルチェーンなど、世界中の異業種起業をM&Aによって統合しまくり、ITTを一大コングロマリットに育て上げました。これにより、ITTは14年連続増益という驚くべき数字を打ち立てます。この記録は、アメリカ経営史上、今も破られていません。

このジェニーンと同じくらいよく知られているのが、彼の「3行の経営理論」です。

これは「本を読むときは、はじめから終わりに向かって読む。ビジネスは逆だ。終わりから始めて、そこへ到達するためにできる限りのことをするのだ」というものです。

つまり、ビジネスとはスタートから考え始めるのでなく、まず最終目標を設定し、つぎに最終目標に向かうために必要な手段を考えるというものです。こうすればおのずと、今、何をどうすればいいのかが見えてくるというのです。あまりにも当たり前すぎて、拍子抜けしそうですが、意外とできていないものです。

起業の完成形をイメージせよ


起業でもまったく同じです。あなたは起業をすることで、最終的に何を実現するのでしょうか? 

相談に乗っていると、「何から手をつけていいのかわからない」という言う人によく出会いますが、この場合、相談者自身が「自分のビジネスを将来どのようにしたいのか」が見えていないことが多いようです。

たとえば「週末起業フォーラム」を例にとると、私はこの団体を「日本一の起業の学校」にしたいと思っています。NOVAが「駅前留学」であるように、フォーラムも「駅前起業」にしたいのです。

実情を考えれば、まだまだ乖離はありますが、いずれ実現するものと確信しています。そのためには、日本中に起業家を生み出す実績を作らねばなりません。だからこそセミナーや勉強会を日本中でやるという決断ができるわけです。

あなたも、自分がやっていること、またはやろうとしていることの完成形を、まず描いていてください。さらにあなたという物語の最終章にどんなストーリーを書きたいのか、考えてみてください。映画の一シーンのように、鮮明に描いてみてください

そのストーリーの中で、あなたのやろうとしている起業は、どんな役割を果たすのでしょうか?こんな風に考えていくと、今やるべきことが明確になってくるはずです。

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