コンサルタントの顧客獲得にまつわるもう一つの制約
実は、コンサルタントをはじめとする先生稼業の顧客獲得には、もう一つ重大な制約があります。それは「要らない人には絶対いらない」ということです。コンサルタントとは、問題を解決する人ですから「自分に問題がない」(と思っている)人にとってはまったく用のない存在なのです。
「あの病院、今キャンペーン期間中で、初診料50%オフだから、特に悪くもないが診てもらおう」という人はいませんね。それと同じように、どんなに評判の良い先生でも、コンサルティングのフィーが仮に無料でも、自社が全く問題がなければ(普通はそのように考えている経営者が一番問題だったりするのですが…)頼まない、というわけです。
では、営業スタッフのいないコンサルタントが、特に営業もせず、自分を確実に必要としてくれている顧客を獲得するにはどうすればいいのでしょうか?
モノを教えれば、誰でも先生になれる
それは、とにかくこちらから情報発信をすることです。つまり、こちらから色々なことを教えてあげるのです。そしてそれに興味を持った人の中から「もっと詳しく教えてください」と言う人が現われるのをじっと待つのです。
ものを教えてくれた人には、誰しも敬意を表します。自分の知らないことを教えてくれる人は、みんな先生です。さらに詳しく教えてもらいたいと思えば、頭を下げて、お金を払ってお願いするしかありません。
具体的に情報発信する方法は?
では、情報発信は具体的にどのようにすればいいのでしょうか?まず、お客さんからそう言ってもらえるように、多くのコンサルタントが本を書きます。また、毎月無料でレポートを配ったり、地元で無料の講演会をします。さらにテレビでコメンテーターをします。
経営コンサルタントをはじめとする先生稼業にある人は、みなこうした活動をして「もっと詳しく教えてください」と言う人が現われる状況を作り出しているのです。これがコンサルタントの営業活動です。
なお、マスコミはそれを知っているので、出演してもほとんどお金をくれません。こうして営業せずとも、お客さんが自分から尋ねてきて「お願いします」という仕組みを作っておきます。これは弁護士、会計士、経営コンサルタントなど、偉そうにしている(しなければならない)仕事はみな同じです。
他にも、具体的に次のような方法で、情報発信をすることが考えられます。