サラリーマンにとって、コンサルタント業は、週末起業にふさわしいビジネスといえます。物販業などと違い、在庫を抱える必要がありません。時間も比較的、自由になります。本業や趣味などを通じて培った知識を十二分に活かせば、コンサルタントとして活躍することは夢ではないのです。とはいえ、起業にあたって苦労がないわけではありません。そのひとつが顧客開拓です。週末起業だけに、営業機能のあるコンサルティング会社に登録するわけにもいきません。それでは、週末コンサルタントは、どうやって顧客にアプローチしていけばいいのでしょうか。
コンサルタントの最大の苦労は顧客獲得
多くのコンサルタントが顧客開拓に苦労するのは、自分から売り込むことが難しい商売だからです。経営コンサルタントといえば(実態は別として)、表向きは経営者の先生です。だから、こちらからお客さんを捜して売り込みをかけるわけにいかないのです。それは自分が売り込みをされたときのことを考えれば分かります。
あなたは、頭を下げて売り込み来た人を、自分の先生にしたいですか? 教師が自ら売り込みに来る学習塾に我が子を入れたいですか? 私は絶対にイヤです。このような制約があるのは、何も経営コンサルタントに限りません。医者、弁護士、学校の教師、各種研修の講師など、世間から先生と呼ばれている仕事は、みな同じです。売り込みに来た人に診てもらいたいという病人はいないと思います。
だから「営業コンサルタント」が、自分の客を自分で直接取れない、などという笑えない事態が起きてしまうのです。
先生稼業でお客をとるには?
では、プロの経営コンサルタントは、一体どのようにお客をとっているのでしょうか?手の内を明かせば、この手のいわゆる先生稼業には、ふつう営業スタッフがいるのです。コンサル会社でもセミナー会社でも、必ず営業スタッフが一人はいるはずです。そして、営業や日常のやりとりなどは、すべて営業マンが引き受けています。
コンサルタントも先生も、決して交渉の場には出ていきません。実際には事務所でダイレクトメールの封入作業をしていたとしても、請求書を作ったり、入金口座のチェックをしたりしているとしても、直接お客さんに頭を下げなければならない場には出向かないのです。そんなことをしたら、同じ話でも説得力がなくなります。だからお客さんも決してそれを望みません。「あくまでも偉そうに」…これがお客様からも喜ばれる接客態度なのです。
営業スタッフが雇えない独立系コンサルタントは?
しかし、人も雇わず事務所も持たず、腕一本で稼ぐ経営コンサルタントは、それができません。当然営業スタッフもいません。そういう人は、どうしているのでしょうか? やむを得ず営業マンのいるコンサルティング会社に登録しておいて、そこから仕事を回してもらうことになります。ところが、週末起業でコンサルタントを志す人は、会社に登録することすら許されません。だからここで行き詰まってしまうのです。
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